« 昔の「夢」? | メイン | けんもほろろ? »

2005年11月01日

‘まち育て’の時代

 今日1日は毎年恒例の市制施行記念式典。自治功労賞や市民表彰が行われていますが私は欠席しました。私の感覚に照らすと、これらの表彰制度のあり方ももっと抜本的に見直すべきだと感じています。これだけ市民活動熱が高まってきて、さまざまな分野で活躍する市民が多くなり、なおかつ価値観も多様化している時代です。誰を表彰するのかしないのか、それに対しても様々な見解があると感じます。現在のように行政内部での基準(もちろんこれも一定見直しをかけているようですが)により、表彰するしないの区別をすることが望ましいとは思えないのです。例えば、市民参加で表彰の基準を作成してみるとか、市民参加で表彰者を選んでみる等、もしくはせっかくの自治基本条例の存在を考えると、自治推進委員会から推薦してもらうというのもあるかもしれませんし、工夫をしていく必要があると思います。
 そこで、私は北諏訪小学校で障害者への理解を深める行事「ひとときの和」への出席を優先したというわけです。「ひとときの和」は市内の学校を毎年2校ずつ開催される行事です。当該学校関係者と障害者団体の方々を中心メンバーとする実行委員会が企画し、児童たちとの交流を行います。午後からは全校児童が体育館に集まり、身体障害、聴覚障害、視覚障害それぞれの立場からのスピーチを聞いたのですが、子どもたちは両手を上げて、手をキラキラさせる動作が「拍手」だと教えられた次の瞬間から、拍手の仕方を変えました。その場に聴覚障害者の方が居あわせているとの認識が、即、「パチパチ」から「キラキラ」拍手へと変えたのだと思います。子どもたちの反応がとても印象的でした。

 さて、今日はうれしいお知らせです。都市再生機構がタウンハウス諏訪とグリーンメゾン諏訪の間に広がっている諏訪3丁目地域の緑地を多摩市に寄附する準備をしています。
 住人の方から、「当該土地を多摩市に移管するに当たり、緑地の名称募集の案内が出ている」との情報をもらったので、さっそく公園緑地課の担当の方に確認をしました。この場所については年度当初から、多摩市への寄附を要請していた緑地だったそうです。もうひとつ貝取緑地の一部についても同様の要請をしていたようです。この2ヵ所については都市再生機構が「寄附」を承諾してくれる格好になり、順次手続きを進めている状況とのことでした。緑地保全の観点からは喜ばしい話です。
 「諏訪3丁目の緑地を寄附するから、永山駅前の雑木林はあきらめてください。」というわけではないようなので安心しました。

 ところで、私はパルテノン多摩で行われたシンポジウム「高齢社会の新しい生活交通を探る」に参加してきたのですが、パネルディスカッションのパネラーだった都市再生機構東日本支社多摩事業本部長の発言に思わず拍手を送りたいと思いました。そして同時にその意気込みで永山駅前の雑木林のことも考えてもらいたいと強く思いました。
 というのは、「これからは街を熟成させていく時代」「まち育ての時代」・・・つまりニュータウンにおける都市再生機構の役割が、単なるハード面ではなくソフト面の充実にシフトしていくべきだという話をしていたからです。環境保全とか、高齢化に対して都市機構がどう役割を果たしていけるのかが課題という趣旨のことを言っていました。そうであるならば、不動産屋のように土地処分行為をしている現在の状況が発言にそぐわないのです。

 ぜひ、次には、永山駅前の雑木林も都市再生機構は多摩市に「寄附」してもらいたいです。


 もう一つ。こちらは9月議会の補正予算で私たちの会派が修正案を提出した乞田川の人道橋について。昨日の夜、東京都の説明会が行われたそうですが、そこに出席した人によると、やはり川沿いの桜の木を8本犠牲にするとのことでした。いただけない話です。年月を経て、大きく育ってきた桜の木。育つのは大変なのに、一瞬でばっさりと切り倒されるのかと思うと心が痛くなります。あそこは桜並木がとてもきれいだったのに本当に残念です。

投稿者 hisaka : 2005年11月01日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1017