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2005年10月18日

街づくり条例があったら

 今日の午後に行われた「街づくり条例案検討市民委員会」を途中まででしたが傍聴しました。ちょうど中間報告作成に向けての素案について意見交換でした。今日の会議を踏まえて中間報告を完成し、パブリックコメントを募集する予定になっている模様です。

 傍聴席で見てきた資料では、街づくり条例は「恵まれた緑や都市基盤と調和したまちなみや景観を守り育んで、次世代に引き継いでいくこと、市民、開発事業者、行政がそれぞれの責任と役割を自覚し、協働して街づくりを進めていくことが求められている。」という理念に支えられ策定することが書かれていました。この条例の策定までにはあとまだ一年ほどかかります。今日は、永山駅前の雑木林のことが頭にちらつきながら、傍聴席で座っていましたが、今の市内の開発状況などを見ていると、策定する頃には「時既に遅し」という事例がいくつもあるように思えてなりません。この条例の考え方に照らし合せるならば、もちろん永山駅前の雑木林が保全されて当然だと感じます。
 開発と保全とはいつも表裏一体の関係にあります。時代環境の変化により、今は「保全」に重きが置かれなければならないと考えています。街づくり条例ができる頃、都市再生機構は既に多摩ニュータウン事業から撤退しています。条例が策定手続き中であることを「これ幸い」とした土地売却が進んでいるように思えてなりません。

 さて、今日の市民検討委員会では市民への情報提供に関して有用な意見がいくつか出されました。中間報告を公表し、市民から意見を募集するにしても、その情報提供のあり方が非常に重要で、「わかりやすい資料づくり」を求める意見です。
 「きれいな言葉だけ並べた文章すぎると、市民には伝わらない。」(特に市民検討委員会でも熱心に議論されたところや意見をまとめるのに苦労した箇所などに、さらに市民からの意見を求めたいとする立場からは、委員会内でのさまざまな意見を伝えることも必要ではないかということ)、また、固定観念に結びつかないようには気をつける必要があるものの、ビジュアル的にとらえることができるような資料の必要性(文字情報ではイメージがわきにくい)、そして市民にとって「街づくり」という言葉そのものが非常にわかりづらいという意見(街づくり条例で言うところの「まちづくり」って何かを明らかにしなければならない。)もありました。これらは、一市民としての視点が生かされた大事な意見だなと思いました。
 最終的に取り纏めるのは事務局である都市づくり部になるので、その手腕が問われることになります。どんな風に意見が活かされてくるのかが楽しみです。
 それにしても私は「あ~、今すでに街づくり条例があったらなあ・・・・。」と心底その思いを強く持ちました。


 ところで、市民への情報提供に関して思うことですが、現在、多摩市では「ごみの有料化(減量化)」に向けた全庁的な取り組みをしているはずですが、ホームページを見ても、その熱意が伝わってこないのは大変残念です。例えば出前説明会なども行っているのに、トップページではそのことが全くPRされていません。全体眺めてみましたが、ごみの問題に関することがトップページで強調されていないのは不思議です。並々ならぬ決意を持って「ごみの有料化」に取り組むことを宣言していたわりには・・・と思います。市長メッセージが更新されて「公共施設の使用料」の話題になっていますが、前回9月の「環境問題(ごみ)を考える ごみの分別・資源化と処理について~現状とこれから~」を引き続きトップページからのワンクリックで見ることができる必要もあるでしょう。(公共施設使用料ももちろん大事ですが。)
 自治基本条例ができ、情報公開や情報共有の点からもホームページの充実については、市長もかねてから認識していると答えています。市長はこの週末、駅前にて有料化導入に向けたキャンペーンをやる予定みたいですが、それよりもまずは、ホームページ上で市長の熱意が届くようにすべきでしょう。ホームページは今や情報発信の媒体として無視できない存在です。市長が一市民としてホームページを見た時、どんな評価をするのかなと思う今日この頃です。

投稿者 hisaka : 2005年10月18日

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