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2005年09月21日

決算特別委員会 第2分科会

 今日は民生費、衛生費と国民健康保険、老人健康保険、介護保険関係の特別会計予算についての審査でした。昨日と同じく議員どうしの意見交換はありませんでした。座長が「意見交換はありませんか。」と聞くと、委員からも「こんな雰囲気じゃ、意見交換なんてできるわけないじゃないの~。」という野次めいた言葉が飛び出すほどでした。明日の分科会はどうなるのでしょうか?

 さて、今日の集中審査事業は社会福祉協議会、障害者施策関連経費、子ども家庭支援センター、ごみの収集、ごみ減量の取組みの5項目でした。
 この中でも子ども家庭支援センターについては分科会全員一致で職員の仕事ぶりに高い評価がなされました。私もそれには同感です。子ども家庭支援センターは例えば府中や調布と比較をしてしまうと、少し場所的には不便ですが、その内容は負けず劣らずで、特にセンターにいる保健師さんは本当に熱心に子どもに向き合い、家庭に向き合いながら問題解決に臨んでいることを私も評価しています。やはり、配置される「人」が何よりも重要です。「人」によってセンターの評価は大きく変わります。「質」を維持していくためには、機械的に人事異動をさせるようなことはできないだろうと思っています。

 ところで、昨日に引き続き、外郭監理団体になっている「社会福祉協議会」の問題もかなり深刻な課題であることが明らかになりました。社会福祉協議会も時代の変遷とともに、その存在意義を問われるようになってきました。地域福祉の担い手として誕生した社会福祉協議会ですが、やはり独立した経営が求められるようになっています。今は多摩市から約3.4億円の補助金が出ています。しかしながら、もう一つ社会福祉協議会の自主財源を構成する要素には「寄付」があります。
 この「寄附」、これは「会員会費」というかたちになるようですが、平成5年は850万、平成10年は716万、平成15年は587万と会員が大幅に減少していることがわかります。この会員確保が大きな大きな課題なのです。会員を確保する手立てとしては、自治会や管理組合に依頼をしているようですが、それでも寄附を集めることには一苦労で、実際問題としても思うようには寄附金が集まっていないわけです。
 今日は実際に自治会長として寄附を集めた苦労話も披露されたのですが「(いろいろな意味で)案なきまま」に寄附依頼されても困惑するだけだという意見も出されました。

 つまり、社会福祉協議会が一体どんな役割を果たしているのか、そして今後はどんな活動を展開するのかについて市民に共感を得られなければならないのに、共感を得られるような「内容」になっていなければ寄附の集めようがないというわけです。
 NPOなどの市民活動も活発になってきて、地域福祉の担い手も多様です。かつてのように社会福祉協議会しかなかった時代とは違います。その意味で存在意義にもゆらぎがあるのです。同じように寄附をするならば「NPO」を選択するという人だって当然ながらいるでしょう。現実問題として、そのような流れにあり、社会福祉協議会の会員が減少し、自主財源にも翳りが見え始めているのです。

 もっと活発に、市民に理解を得られるように社会福祉協議会の活動を展開し、そしてその存在価値をPRし、会員を増やし、自己の財源を獲得していくようにならなければなりません。もちろん福祉分野にそれほど高い「採算性」を求めることは出来ないので、税金で支える部分も残っていくとは思います。でも、その活動が市民の共感を得られていないのであれば、税金で支えることにも理解が得られなくなるかもしれません。そうならないように、なんとか社会福祉協議会には努力をしてもらいたいものです。

投稿者 hisaka : 2005年09月21日

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