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2005年09月08日

本当に必要な公共施設

 一般会計補正予算の審議がありました。採決は明日に持ち越されました。私たちの会派では修正案を提出することにしました。やはり多摩センターの落合橋と上ノ根橋の間に設置提案された人道橋には賛成しがたいと判断するからです。
 
 一昨年の行財政診断白書では公共施設は縮減していく方向性が示されていること、そして現在ある公共施設に適切な維持補修が施されていないこと等など考えてみると、「ニュータウン受け入れ時以来の地元の強い要望がある」ことは理解し、重々承知をしたとしても、市政全体のことを考え、優先順位をつけるとすれば補正予算まで組んで実施すべきことだとはどうしても思えないのです。

 この橋の建設計画では市の負担がとても少なく(負担としては12%から13%とのこと)、工事費の半分は東京都の土木費補助で賄い、そして残りを同じく都からの市町村振興交付金にて充当していくとの説明がありました。でも、事前に調べた情報では、特に「市町村振興交付金については来年2月末にヒアリングをして年度末に決定をしていく」と言うのが東京都担当者の返答で、実際には都からの交付金が確実に見込まれていると断言する事はできないでしょう。そんな中で東京都の財源手当が確定しているかのような話でしたが、都の財政状況も厳しく、いつ何時心変わりされるやも知れません。
 いずれにしても、市の負担が少なければいいのかといえば、今は「ハコモノ」見なおし時代、何よりも都の負担であれ、国の負担であれ、「税金は税金」であることを認識することのほうが大切です。

すべてをゼロベース。必要なところに重点的に税金を投入する。そのための行財政の再構築が始まってから2年目。まだその成果が見えているとは言えません。他の市より高い水準で整備されている公共施設がたくさんあるのが多摩市です。そしてその施設群に満足のいく維持補修経費を計上できない状況が続いています。
 そして、昨日の質疑の中では本当に必要な公共施設であるのかどうか、全庁的に議論をした様子も見られず、最終的には市長判断だけで「OK」を出したこともわかりました。市長には予算の調整権があるわけですが、やはり総額では約3億円にものぼる工事をしようとしているわけで、その必要性を組織をあげて検討する姿勢がなかったことも不思議です。
 市長はかねてから、「私は強いリーダーシップを発揮するというよりは、みんなの意見を聞き、それを紡いでいきながらまちづくりを進めたい。そういうリーダーシップを発揮したい。」と言っています。そうであるならば、市長だけで決めてしまうのではなく、せめて部長が集まって会議をする首脳部会議などで議題に上げ、真摯な議論を尽くすべきではないでしょうか。明日、修正案の提案をします。

投稿者 hisaka : 2005年09月08日

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