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2005年09月06日

政策目的を明らかに

 ごみの有料化問題について、どうやら先般開催されてきた説明会での市民の反応では「有料も致し方ない」という雰囲気で、「反対」の意見を強く主張するひとは少数派だった模様です。有料化導入のスケジュールとしては9月10日から一ヶ月間のパブリックコメント、10月から2ヶ月間ほどは管理職による地域説明会や出張説明会を展開、12月議会で条例提案し、来年の7月から実施することで段取りが組まれてそうです。
 市長は就任以来「お金がない!」を市民にも印象づけてきたので、「ごみの有料化」も何となく新たな財源確保の一手段のように映ってしまいますが、実はごみの有料化の目的とは「ごみの減量化」にあることが明らかにされました。

 というのも、今日の一般質問で「政策目的を明確にしなければ、市民に誤解を生んでしまう。」という指摘があり、そのためにもごみの有料化の目的を再確認したいと吠えた議員に対し、はっきりと「ごみの減量化が目的。地球環境保全が目的。」との答弁がありました。確かに、目的を明確に説明しなければ、市民にとっては新たな負担増になるわけで、納得得難いだろうと考えます。
 

 今日の質問者は日野市でのごみ減量作戦成功の事例を披露していましたが、日野市では市民が減量を楽しんでいるそうです。・・・・いまいち私は果たしてそうなのだろうか?とも思っているわけですが、日野市の担当者は成功の秘訣をそのように説明していたのだとか。多摩市でもごみ減量を楽しめるものにしなければならないとのことでした。
 楽しくなるのかどうかは別としても、有料化するならばそこで得た収入を納得できるところに使うべきだと思います。ごみ減量の市民説明会アンケートにおいても「納得できる条件であれば賛成」という回答は多く、そこからしても、やはり収入を環境保全など目に見えるかたちで納得できる使途にして欲しいと望んでいる市民が多いのだと思います。今日の提案ではアマゾンの森林の一部を購入する・・・・などのスケールの大きな話でしたが、私は多摩市の‘みどり’を維持するため、例えば公団が売却しようと目論んでいるニュータウン地域内の法面確保するためであってもいいと考えますし、その他にも環境保全のために使えるところはたくさんあると思います。
 12月に手数料導入のための条例提案したいとのことですが、それにあわせて収入の取扱いにどのような提案がなされるのかが注目されます。市民がごみ減量を楽しめる秘策、工夫が問われます。
 ごみが有料化されて、目に見えてごみが減量し、さらに緑地保全などが進めば「一石二鳥」と言えるのかもしれませんね。

 それにしても市長の顔を見るととにかく「財政危機」と思ってしまいます。先日の長寿を祝う会の式典でも多摩市の財政危機に関するような内容を語っていたように、いつもお金がないことを強調した挨拶ばかりをしているからです。
 そういう意味で「いまさら政策目的を明らかにしたところで、市民がどのように受けとめるのか」についてはまた別の議論になるだろうことを心に留めておきたいものです。 

投稿者 hisaka : 2005年09月06日

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