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2005年08月20日

正しく伝えてもらいたい

 「ごみ減量」の説明会に参加しました。ベルブホールで開催されましたが、まあまあの参加者でした。しかし20代の参加者はおそらくいなかったと思います。ほとんどが50代後半以上の市民ばかりでした。

 ごみの現状と今後の方向性について市長から説明があり、そして質疑応答がありました。なかには有料化に反対の市民の方もいたと思いますが、質問や意見には直接的に反対を唱えるものはなく、有料化の導入も致し方ないだろうというような雰囲気と、積極的に有料化を進めるべきだとの意見もありました。「ここの会場に来ている人たちはみんな関心がある人だと思いますが・・・。」との前置きしてから発言された方がいましたが、私もその通りだと思います。私が思うには会場に足を運んでいるのは、日頃からごみ減量に努めている方々だろうと感じました。

 さて、今日は市民の素朴な疑問は本当に大切だと感じました。というのは、市長の説明の冒頭は日の出町の二ツ塚最終処分場の写真の解説から始まったのですが、それによると「このままではあと10年程度で満杯になります!」ということでした。
 これに対して、「多摩市だけではなくて、他の市等でもごみを減らすとか努力とか工夫をしていけば、10年って言うのはどうなるんですか。」という質問が出たのでした。すると市長は「あら、ごめんなさい。私の説明が悪かったのかしら。申し訳ありません。・・・・」と言った後、「実は、ここにある10年っていうのは、2年前に出した予測なんです。実は、この写真の奥の方にちょっと写っていますけれど、来年からとにかく少しでも埋め立てを減らそうと言うことで最終処分場の組合、私も理事をしているんですけれど、組合では焼却灰については『エコセメント』にしようって決めて、来年からエコセメントの事業が始まるんですね。そうすると焼却灰については埋めたてなくていいので、処分場としては40年から50年程度は延命するとされています。」・・・・もちろん40年から50年程度延命化するからといって、安心出来るわけではありませんが、「あと10年ほどで満杯になる。」という言い方には疑問です。これは「説明が悪い・・・」ではなく「正しく事実を伝えていない。」と言うべきだと感じます。
 もちろん「あと10年」と言った方がインパクトがあるのかもしれませんが、しかし、莫大な費用をかけてエコセメントの事業を展開しなければならないことや、最終処分場への持ちこみ量が多ければ多いほどその自治体の負担が重くなることや、そしてもちろん次世代のことを考えれば「ごみ減量」の努力は欠かせないことも含めて、正しい現状を伝えるべきだと思います。
 余計に不安や心配をかきたてることはすべきではありません。説明責任が問われる時代です。できる限り事実に即して伝えてもらいたい、「都合よく」の説明責任では困るなと感じました。

投稿者 hisaka : 2005年08月20日

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