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2005年07月17日

選挙費用はどれくらい?

 ‘選挙’と言うと、「すごくお金がかかる。」というイメージがあり、だから「お金がある人しか選挙できない。」と言われます。
 *参考「三バン」

 生活者ネットワークの選挙といえば、「カンパとボランティア」と言われるのですが、一体どのくらいの費用がかかっているのか公開してもいいのではないか?という意見をもらったことがあります。確かに、ホームページなどに会計報告が掲載されていないので、情報公開の徹底を謳っている組織としては十分ではないのかもしれません。
 選挙はお金をかければいくらでもかけられるものでしょう。なぜなら、見えないところでお金が動くということが今でも存在しているとも言われます。法定選挙費用は決まっていますが、その実態はなかなか明らかにされません。・・・というか明らかになれば選挙違反です。
 
 もちろん生活者ネットワークは明瞭会計ですが、「カンパとボランティア」という点からすると、もしかすると疑問を持つ人もいるかもしれません。一体どのくらいのカンパを集めたのか・・・というと今回の場合には「カンパ」に相当するのは約120万円ほどだからです。残りはプール金によって賄われます。生活者ネットワークの組織の仕組みから立候補する場合、候補者が選挙費用を出すことはありません。そのかわり、当選して議員になると、その歳費を「20万円」だけもらい、残りはすべてを生活者ネットワークに寄付します。つまり、これが「プール金」なのです。寄付したお金をプールしておき、日々の活動資金や次の選挙資金にしていくという仕組みになっています。そこで選挙の時には「身一つ」で候補者になることが可能なわけです。

 さて、今回の東京都議会議員選挙は総額で371万934円かかっています(これは公費負担分を除きますので、公費負担を勘案すると実質のネットの負担はもう少し減額されます)。これが多いか少ないのかというのは評価する立場からは異なるのだと思いますが、法定選挙費用よりはかなり少ないと言えそうです。
 このうちの半分は「広報物」の費用です。リーフレットからポスター、公選はがき、それからネットニュース作成と折り込み費用分が含まれています。やはり政策をていねいに伝えていくためには広報が書かせません。ニュースの原稿は議員や事務局が分担して書き、校正やレイアウトやデザインなど等は全てボランティアなので、リーフやネットニュースの作成費用は印刷代と新聞折込分だと言えるわけです。ちなみに、リーフレットは多摩と稲城で4万枚、ネットニュースは3回発行しましたが合計で24万枚を作成し、ほぼ全部の配布を行いました。
 候補者を知ってもらうためにはあらゆる広報手段を駆使する必要があるわけですが、インターネット時代たと言われていても、やはりきちんとした印刷物がまだまだ必要です。ちなみに配布については新聞折込もありますが、全戸配布でも行っていて、この配布ももちろんボランティアの方にお願いをしています。
 
 やはり人件費が0であること。ここがネットの場合「ボランティアでの選挙」と言うことができる由縁かもしれませんが、選挙カーのウグイスはもちろんのこと(今回の場合は市議会議員6名が中心でした)、選挙カーのドライバーから、事務所での作業員もすべてすべてがボランティアです。人件費分を換算するとどのくらいになるでしょうか?
 
 ところで、私はつい最近おもしろいページを発見しました。これは神奈川県大和市の市政ウオッチング大和のページなんですが、「選挙運動の収支報告」 が掲載されているのです。議員が自らではなく、市民がこのような経費を明らかにさせて、ホームページで公開してしまう時代になったんだな・・・としみじみと市民力を感じている次第です。

 選挙費用の公開は選挙を理解してもらうため、そして政治活動を理解してもらうためにも大切なことだと思われます。

投稿者 hisaka : 2005年07月17日

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