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2005年07月15日

(仮称)市民活動情報センターのその後

 当初予算が否決された後に、削除された項目に「(仮称)市民活動情報センター」がありました。これは聖蹟桜ヶ丘にある情報ライブラリーの一角に名前どおりの情報ステーションを開設し、市民活動をしたい人などへの相談窓口などを行うというものでした。
 私はそもそも考え方として情報ステーション的な場所を設けることに反対を唱えるつもりはないのですが、その進め方などには疑問がありました。まず一点目としては現在の情報ライブラリーの使われ方です。どのように活用されているのか、情報ライブラリーのところは何度も素通りしたことや、中にもは行ったことはありますが、それほどたくさんの人でにぎわっている様子はほとんど見たことがありません。実は本当にここの施設が有効活用されているのか疑問ですし、何しろ桜ヶ丘駅前の一等地にあることを考えても、もっと有効に市民に使ってもらえるように衣替えするべきだと考えてきました。
 今回の「(仮称)市民活動情報センター」を開設するのならば、同時に現在の情報ライブラリー機能についても見直すべき、私としては廃止統合していくべきだと思っています。当初予算の特別委員会では、周囲の議員に「しつこすぎる」と言われながらも、私がこだわって質疑をしたのは新規事業で市長が目玉の事業だと言っていた「(仮称)市民活動情報センター」のことでした。

 このような情報ステーションの必要性ですが、これは各自治体とも認識をしています。なぜならば、いよいよ団塊の世代のリタイア組が地域に戻ってきた時に備えるためです。
 そこで今日は国分寺市の方に出かけ、市民活動センターをはじめとして、市民活動状況などの話しを聞いてきました。どのようにオープンにたどりついたかの話の中で、最も参考になるなと思ったのは「市民活動」のデータベースをつくるために市民協働による調査活動をしたという点です。
 約4ヶ月間、のべ50名ほどの市民の協力を得て、全市の市民活動(自治会や町内会も含みます)の調査をしたというのです。経費はヒアリング調査とホームページの設計料等を含めて550万円ほどかけて下準備をしました。
 多摩市の場合には、とりあえずは場所をつくる・・・という発想からスタートしていたようですが、国分寺市のように設立するにしてもその下準備をしっかりとしてからすべきだと思いました。場所だけあっても使われなければ、意味がないわけで、「場所ありき」の発想では看板が泣いてしまいます。

 実はデータベースづくりには、ホームページに掲載を望む市民活動団体に「登録」をしてもらうというような方法もあるのかもしれませんが、それはただの「待ち」の姿勢でしかなく、やはり国分寺市のように積極的に市民活動団体のデータ収集に取組んでいくような姿勢が欲しいと思いました。
 実際に、アドバイスをもらいなるほどなと思ったのですが、今は個人情報保護との兼ね合いで、例えば教育委員会(公民館)で把握している情報を別の部署が簡単には活用できず、情報をもらうことが出来なかった分、調査活動が大変だったという話です。公民館でもサークル情報をデータベースにしており、それを借りることができなかったのは残念だったと感想をもらしていました。確かに個人情報保護との関係で、情報の取扱いは慎重にすべきですが、このような場合にはもう少し臨機応変な対応ができないものかと思います。

 さて、一旦は削除されてしまった「(仮称)市民活動情報センター」ですが、その後、どうなっているのかが気がかりです。私はこの事業については情報ライブラリーとの統合をはかるべきだと思っているので、まずは教育委員会との話し合いが大事なことだと思っていますが、情報ライブラリーは教育委員会サイドで見れば「欠かせない非常に重要な市民のための教育施設」であるという位置付けなのかもしれません。もしそうであるならば、これまでの実績をしっかりとみせてもらいたいですし、今後の展望も、そこに税金を投入することに納得出来るだけの説明で語ってもらいたいものです。

 団塊の世代が地域に戻ってくる・・・それに向けて「(仮称)市民活動情報センター」のオープンをしていきたいとの方針がどのように具現化されていくのか注目したいと思っています。

投稿者 hisaka : 2005年07月15日

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