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2005年07月13日

議会の活性化につながって欲しい。

 厚生産業常任委員会の非公式の会合がありました。委員会の今後の活動について方向性を話し合うためです。
 「地方議会不要論」がささやかれるほどに、地方議会の活性化は急務です。実は地方分権によって、地方議会は格段に果たす役割が重大、重要になっているわけですが、なかなか実態がついていかないところに来て「機能しない議会は要らない!」という憎まれ口をたたかれることがしばしばあるのです。
 「市長さえしっかりしていればいい。」という人も多いですし、「正直、議会があってもなくても同じ。」「議会って必要なの・・・税金の無駄遣いじゃない。」などと言われることもあります。
 これは議会に対して、失礼ではないか・・・・と怒る人もいますが、でも私は市長に「Yesマン」の議会(議員)であるならば要らないと思われても仕方ないと思っています。これに対して、議場では「Yesマン」にしか見えないかもしれないけれど、実はその裏ではさまざまと議員として市長に物申していると考える立場もあるようですが、水面下でさまざまなやりとりがあったとしても市民には全く見えてきません。
 むしろ、ここが明らかにされないことが逆に市民の政治への不信感を誘引していると思いますし、また、仮に白熱した議論があったとしても、議場では「Yesマン」でしかなければ、市民が「議会不要」と考えてしまうことを阻止するのも難しいと思えます。市民が望むことは議場における「議論」だからです。

 
 「形骸化された議会」と言われる状況に危機感を抱いている議員が決して少ないわけではありません。ただ、個々の思いをどうやってつなぎあわせることができるのか、現実的に見てみると、そこには党派とか会派などなどが壁になり、なかなか難しいと言えます。しかしながら、上手くいけば厚生産業常任委員会のような取組み方も可能です。

 今日の委員会では、今年度中に計画更新が予定されている「第2次健康福祉プラン」を調査事項にしたので、それをどのように進めていくのかを話し合いました。
 健康・福祉分野というのは膨大な広がりがあるために、何から手をつけていけばいいのかを整理する必要があります。高齢者の問題、障害者の問題から子どもの問題などなど・・・・いわゆる「健康で文化的な営み」、人権を守るという基本的な部分でもあり、まちづくりを全て網羅し、包括するような大上段の課題です。委員会のメンバーそれぞれの興味関心も統一されているわけでもありませんし、そもそも調査する期間と言っても私たちの議員の残りの任期は2年間弱ですし、時間的な制約もあります。その中で何から取組んでいくのかを決めるのが結構大変そうかも・・・・と思っていましたが、案外あっさりと今日の話合いは終了して、まず、喫緊の課題としては当初予算否決の焦点になった「障害者施設」をどうしていくのかを委員会として考えてみようということになりました。来月から本格的に調査に取組むことにしていますが、市内の小規模作業所を視察をしながら、運営状況なども含めて現状把握をすることにしました。
 「こういう取組みをしていくと、『一体、議会は私たちのために何をやってくれるの?』って言われるようになるから、プレッシャーだなあ。」ともらす人もいましたが、‘より’緊張感を持って取組めるような状況を作りだすことは大事なことだと思います。
 
 それにしても「議員が役立つ」から「議会が役立つ」という考え方を主流にするためには、まだ相当の時間がかかりそうだなと思う日々です。なぜなら、一委員会だけで頑張ったとしても、それは一人相撲になってしまうという恐れもあります。本来は多摩市議会の四つの常任委員会がそれぞれの取組みをして、委員会活動が全体として活性化し、底上げされることが必要だからです。厚生産業常任委員会の取組みが他への波及してもらいたいものです。

投稿者 hisaka : 2005年07月13日

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