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2005年07月10日

子どもが病気になった時・・・

 夏風邪が流行しているようです。私の子どもも金曜日の朝よりすっかりダウン、熱が40度からなかなか下がりません。解熱剤も一向に効き目がなく、熱が下がっても39度台どまり。金曜日にかかりつけのお医者には診てもらったものの、熱が出て頭がフラフラで、さらには喉がゼーゼーして、咳込んでは目を覚ますのでほとんど眠ることができず・・・という状況が続いていました。
 もともと体が強いほうではなく、遺伝的にも気管支炎や肺炎を起こしやすいことがわかっているので、下がらない熱に心配になり、真夜中に途方にくれてしまいました。すでに準夜診療所も終了しています。「かぜは万病のもと」なので、大事に至らしめないためにもできるだけ早く対応したほうが良さそうだと判断しました。

 そこで病院にかけこんだわけです。ところが、医師から見たら‘たいしたことのない病状’とのこと。このような状況で救急で駆け込むことが、非常に煩わしかったようです。昨日の場合にも、「なんでこんな症状で来るんだ。」と言いたげな表情でご立腹模様の対応を受けました。
 結局は夏風邪は高熱がずっと続くこと、子どもにとっては38.5度以上の熱であれば、39度も40度であってもどれも同じであること、かかりつけ医の先生から処方をしてもらった薬で対応できること、そして解熱剤をつかいすぎなこと(でも使用方法は守っているのに)・・・などなどと指摘をされ、手持ちの解熱剤がなくなってしまったこともあり、薬だけ処方してもらい帰宅をしました。
 「病気と戦っているんだから、熱が出るのは当たり前でしょ。そんなことぐらいわかるでしょ。」と吐き捨てるように言われてしまいました。

 でも、初めてのことだらけの子育てには、わからないことづくしです。子どもの病状のことも、素人目にはどうにもこうにも判断のしようがありません。特に、まだお喋りもままならず、ただ泣くだけの子どもの場合には、こちらもどうしたらいいのかわからずに、逆に泣きたくなってしまいます。こういう状況では、すぐにお医者にかけこんでしまいたくなります。例え、お医者さんから見ればたいしたことがなかったとしてもです。
 「わからない。」からこそ病院へ行くわけです。好き好んで病院に子どもを連れて行くわけではありません。それにも関わらず、とても面倒くさそうに診察をされ、「現段階では、私も医者ですからたくさんの子どもを見ていますけど、この子はそんなひどくありません。ただし‘現段階’ではですよ。」と言われては、もちろん、ひと安心はもらえたものの、病院に行ったことに心底、後悔しました。・・・・でも、後から考えて、どうして患者がこのような気持ちにならねばいけないのだろうと思ったのです。医者にとって私は「大げさな保護者」なのかもしれませんし、オバカな親でしかなかったのだと思います。でも、私は小児医療の専門家ではありません。

 医師からもらった処方箋をたまたま見たところ「前と同じ。当直医師激!」と書いてありました。おそらく激怒の「激」だと思いますが、今日の私のように救急でかけこんだ人がいるんだろうなと考えました。そこで、薬局の人に「お医者さんから見てたいしたことのない私のような患者さんって多いのですか。何だか先生が怒りっぽかったのですが・・・」と尋ねてみると「そうですね、多いんですよね。ほとんどが救急じゃなくてもいい人が多いんですよね。でも心配ですからね。ただ、小児科の当直の先生が一人しかいないので、きっと眠っていないんでしょう。」と言われました。なるほど、ご立腹気味で機嫌の悪い対応をされた意味を理解しました。
 
 しかしながら、「病院に行ったのは、非常に申し訳ないことだった・・・」という感想を持ちました。次から病院に行くことをためらってしまいそうですし、そうならざるを得ません。昨日はタクシーに乗りましたが、タクシーの運転手さんも心配してくれるほど子どもの喉はゼーゼーなっていたのに・・・・。どうなったら救急でかけつけたらいいものか素人目で子どもの状態を判断する基準がわからないと思いました。


 来月から、多摩市では「多摩市準夜診療所(内科・小児科)」を「多摩市こども準夜診療所(小児科)」として衣替えします。ホームページの中にも「子どもの突然の病気については、小児科専門の医師への受診要望が高く、ご家族が不安のあまり、小児科のある病院に直接行かれる方も多く、病院では対応が困難な場合もおこっています。 」という説明書きがありますが、おそらく小児科医不足で当直医師が一名しかいないような体制の中、医師からみて‘たいしたことのない症状’で駆け込まれることは非常に迷惑なこととも考えられます。
 
 昨日、「子どもって言うのは夜に熱を出すんですよ。大人もそうですけどね。夜に熱が高くなるのは当り前のことでしょ。」とも言われました。ホームページでは「そこで準夜帯における小児の初期救急については、小児科医がこの「こども準夜診療所」の診療を担当します。これにより、必要な場合には病院への紹介を含め、医療連携もスムーズに行うことができます。 子どもが急病の時は、まずこの診療所で受診してください。 」ということのようですが、準夜という時間帯が19時~22時(受け付けは21時45分まで)ということでは、やはり真夜中の対応はできないという課題があることは否めません。子どもの体調は22時以降に悪化する傾向がありそうなのですが・・・・。不安な家族の気持ちをカバーすることもとっても大事な医師のお仕事だと思います。医師に見てもらって家族が安心をもらうこともまた、子どもの体調を快方に向かわせるための条件のひとつで、子育て・子育ち施策の中でも大切な観点ではないかと感じています。それに本当に対応しきるだけの体制が整っているのかどうか・・・もう一度点検してみてもよさそうです。

投稿者 hisaka : 2005年07月10日

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