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2005年06月08日

NPOセンターの行方は?

一般質問の最終日でした。今回、私がとりあげたのは「市民協働」でしたが、主に多摩NPOセンターのあり方を問う質問をしました。

 NPOセンターの運営をめぐってはさまざまな経過をたどっているために一言で説明することは難しいのですが、もともと市民からの発案により取り入れたと言う「公設備・市民設立・市民運営」方式を続けていくのかどうかを含めを再度、そのあり方を市民とともに議論すべきだと思っています。
 特に私は受託団体の選考にあたって、公募市民を参加させなかったことは「市民設立」の部分を崩壊させたように感じています。現在のNPOセンターのあり方に即して考えても、多摩市オリジナルの概念として注目を集めてきたNPOセンターの理念ともいえる「公設備・市民設立・市民運営」を変更させるほうが相応しいと感じています。実態としては今は「公設民営」になっていると思うからです。
 「市民設立・市民運営」というならば、せめてNPOセンターの運営委員会のメンバーに多摩市在住の市民が参加している必要があると思うのですが、今回受託している団体が市に提出している書類を見たところ運営母体となる「運営諮問委員会」には多摩市在住市民が一人も入っていないのです。ここに私はどうも納得ができないのです。もちろん、アンケートや意見を聞く場はあるのかもしれませんが、直接に運営委員会のメンバーに参加できるのとできないのとではやはり大きな違いがあると感じています。
 
 とりあえずはいくつかの問題点や課題を指摘したので、あとはどのように行政が意見として受けとめ、受け入れて今後に生かしてくれるのかを待つのみです。いずれにしても市民が考え出したNPOセンター運営のあり方を変更、見直しするのならば、「再度市民に問う」ということが何よりも大切な手順の一つだと思っています。
 今回の受託団体変更の経過では「再度市民に問いなおす」という段階を踏まなかったことが最も大きな問題点だと感じています。行政職員だけで構成された選考委員会が受託先を決定してしまったことが非常に残念です。
 これについて市長は「時間がない中での特例的な判断」としていましたが、時間がないから仕方がないから受託団体の公募を急いだと言うのならば、その逆の特例的な判断もできるわけで、時間がないから仕方がないから受託団体の公募を一年延期するということもできたのかなあ・・・・と思うわけです。どちらにしても特例的な判断に該当するのならば、あとはどう選択するのかで市長の方向性も見えてきます。拙速に公募するかわりに時間的な余裕を確保し、市民に議論の時間を十分に取ってもらいたかった・・・というのが私の意見です。

投稿者 hisaka : 2005年06月08日

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