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2005年06月07日

問われる市長の姿勢

 今、第4次総合計画の見直しが行われています。それに際して、基本構想についても‘時点修正’をしていく考え方が示されており、今日の一般質問ではそれに対する問題提起がありました。
 というのも基本構想は地方自治法第2条4項に基づく議決事項であり、基本構想に加筆修正するのであれば当然ながら議会に付すべきだと言うのです。
 ちなみにどこを修正したのかというと、現段階では基本構想の将来都市像「市民(わたし)が主役のまち 多摩~夢と希望をかなえる‘手づくり’ステージのまち~」と 言う部分です。市民に‘わたし’というルビをふるのかどうかでも議論があったようですが、これはそのまま継続することで決着をした模様です。しかしながら「夢と希望をかなえる‘手づくり‘ステージのまち」については削除する方向のようです。実はこれは渡辺市長が就任した直後から「自らが納得をし、自らの言葉で発することができないフレーズ」と発言している言葉です。そのために使用禁止されてきた経緯があります。庁舎の正面玄関の目の入るところに書いてあったフレーズを白紙で隠すなど、それは私も市長が代わるってこういうことなのか・・・・と考えた記憶があります。市長はそのフレーズに変わってか「誰もが夢を持ち互いに支えあうまち 多摩」をさまざまな場面で使用しています。しかしこれは市長の個人的なものでしかなく、議会で議決されたことでもなんでもありません。

 そこへ来て、今回の総合計画の見なおし。基本構想には手をつけないことが原則です。そして市長もその考え方を踏まえるとしています。しかしながら前市長が作ったとされる都市像にはどうしても納得ができず、とにかく「・・・手づくりステージの‘まち’」がお嫌いなのです。
 しかし「お嫌い」なことはいいわけですが、「議決をした」という事実はあるわけで、当然ながら、今日の質問者の指摘の通り、市長の感覚として適当と思えない構想であるならば、しかるべき手続きをとるべき、つまりは、まず先に基本構想の変更を議会に求めなければならないのです。フレーズをどうするかも含めてさまざまな意見をぶつけた上で完成したのが第4次基本構想です。くどいようですが、ここには「議決」が存在しています。にも関わらず、これを市長の裁量だけで変更できるとすれば問題なわけです。議会に対する何の説明もなく、突然フレーズが削られようとしていることについて、質問した議員は大変憤っていましたが、それは周りで質問を聞いていた多くの人が同じ思いだったのではないかと感じました。
 これは市長の議会に対する姿勢、スタンスに大きくかかわる問題です。今日の議員からの問題指摘をどのように受けとめるのか、今後どうしていくのかで、ますます市長の姿勢が問われることになりそうです。

投稿者 hisaka : 2005年06月07日

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