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2005年06月01日

教育効果はどうなるの?

 先月末から「多摩市立学校の一定規模及び適正配置等に関する審議会」によるパブリックコメントの募集が始まっています。この審議会のについて市公式ホームページによると「市では、多摩市立小・中学校における望ましい教育環境を整備し、充実した学校教育の実現を図るため、教育委員会の附属機関として」設置するとなっています。少子化によって、特にニュータウン地域では空き教室が目立っています。これまでには多摩市学区調査研究協議会による議論の積み重ねにおいて、通学区域の見直しも含めた学校の統廃合が行われてきました。全体としては少子化とそれに伴う児童減少に歯止めがきかないという問題がありながらも、いわゆる既存区域では大型マンション建設などにより児童数に伸長が見られ、教室不足さえ予測されていること、さらには多摩センター周辺の旧公団の所有地にも超大型のマンションが建設されつつあり、ここでも学校問題が新たな課題になりつつあり、「学校」をどうするかが非常に深刻な問題として浮上しています。学校数的に見れば余り気味にも関わらず、一つ一つの学校に着目をすれば「教室が足りなくなる・…」と悲鳴をあげそうなところもあり、アンバランスに配置されている既存の学校施設を活用しながら何とか問題解決を図ろうというわけです。
 一方では財政難ということも大きく関わっており、小規模校であっても同じだけ投入される施設の維持管理経費の整理も課題のひとつにはなっているようです。
 今日は、この最終答申案について教育委員会より説明を受け、意見交換をしたのですが、結局は「小規模校は望ましくない」とする説明に会派として「なるほど」と思える納得できる理由がなく、この答申を踏まえて上で教育委員会が何らかの方針を確定していくとは言え、現段階では歩み寄るのが難しそうだと感じています。
 例えば小規模校であれば、単学級のところが多くクラス替えできないという悩みがあるようで、いじめにあった子どもはつらい思いを味わうことになるというのですが、しからばクラス替えすればそれが解消されるのか?と疑問で、小規模校のほうが不登校の生徒数が多いと決めつけることはできません。そのようなデータがあれば、納得できるのかもしれません。また、今はどちらかというと肌細やかな対応が求められるなかでは小規模校を一概に否定できるものではありません。
 私自身は大規模校にも小規模校にもそれぞれに良さがあるわけで、全ての学校をほぼ同じ規格にあてはめていく「一定規模」という考え方に少々疑問です。なぜなら今は「選択」できる時代です。多様な選択肢があっていいと考えるからです。先に「規格」と書いたように、画一的、統一的にしていこうとする考え方そのものに賛同し難いのです。大規模なところがいいと考える人もいれば、小規模がいいと思う人もいるわけです。両方兼ね備えているほうが豊かであると考えます。

 もちろん、さまざまな考え方があって当然です。最終的には世論を受け、市民のみなさんの意向を受け入れながら決定されることです。今、というよりも昔からだと思いますが、なによりも「教育」は大事です。「教育」なくして未来を創ることはできません。そういう意味でもぜひとも審議会の最終答申案についてのご意見を多くの人に寄せてもらいたいと感じています。

☆多摩市立学校の一定規模及び適正配置等に関する審議会
http://www.city.tama.tokyo.jp/machi/keikaku/ittei_shin.htm

投稿者 hisaka : 2005年06月01日

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