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2005年05月26日

議員提案を目指して

 現在、行政では公募市民もまじえた(仮称)多摩市街づくり条例案検討市民委員会を開催しています。2年計画で条例策定を目指すようで多摩市のホームページでも以下のように案内されています。

…多摩市基本構想に定める「くらしと都市機能が調和するまち」及び多摩市都市計画に関する基本的な方針に定める「ゆとりとふれあいの生活都市・多摩」をまちづくりの目標とし、地域と共に1人ひとりが安心して住み続けられるまちを市民・事業者及び行政が協働して構築してくための手法及び手続きを規定する条例の制定を検討します。…

 確かにじっくりと検討することも必要だと思う一方で2年ごしでの計画というのは少々遅過ぎやしないか、正直、マンションの建設ラッシュが続いており ‘待った無し’の状況ではないかと感じます。連光寺の大型マンション建設をはじめ、特にニュータウン地域内の未利用地の問題から、ミニ開発問題も含んでのことですが、都市計画の在り方が大きく問われています。いわゆる‘マンション紛争’など、維持してきた良好な住環境をこれからも守っていきたいという立場の住民と土地の利用計画者との間におけるせめぎあいに行政がどのような役割を果たすべきなのかが鍵になっているとも言えます。
 行政で設置した市民委員会でもそれらのことを視野にいれた話合いがなされるのだと思いますが、検討をしている間にも中高層の建物がニョキニョキと計画されてはたまりません。そこで、行政で検討している当面の間の緊急対応として、議会の有志により「マンション規制条例」を提案できないだろうかと検討中です。

 実は今日が2回目の勉強会だったのですが、私としては条例のなかにはぜひとも入れてもらいたいのが「情報共有」についてです。自治基本条例があるとは言え、まだまだ情報共有が徹底されているわけではありません。例えば、旧公団の土地処分についても、ほとんど売却先の目途がついた段階になって議会に報告されているような印象があります。おそらくは事前から多摩市との折衝もあるはずだと思うわけですが、全くその動きがオープンにされず、何となく水面下で物事が決定されていくような不信感を覚えます。そういう点からも、条例文の中に「自治基本条例に基づく情報共有」の徹底を市長に求めることが必要だと思うわけです。これについては、どうにか一文でもそのことを明記しようと言うことになりました。

 とかく中高層建物建設に関わる紛争を未然に防ぐためにも、早期に条例制定を目指したいのですが、そのためには現在の有志での勉強会をもう少し議会全体に広げていかねばなりません。その動きを作ることができるかどうかが大事です。条例を策定するには他市の条例を研究するなど、結構勉強することが多くて大変といえば大変なのですが、しかし条例文を作ること以上に至難の技であり苦心させられそうなのは、議会全体での議論に結びつけられるかどうかであると考えています。

投稿者 hisaka : 2005年05月26日

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