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2005年04月25日

自治推進委員会への注目度

 ひところに比べると自治基本条例制定の気運も少々下降気味かなと感じていますが、気運が下降しているというよりは、ただ単に「新鮮さ」がなくなってきただけの話で、自治基本条例やそれに準ずる条例の制定を目指している自治体は増えつつあります。
 今日、とある自治体の方々から多摩市の自治基本条例について話を聞きたいとの連絡があったので、約2時間ほど意見交換をしました。そのなかでズバリ、最も多摩市の条例の中で関心が高いものとしてあげられたのが「自治推進委員会」のことでした。単刀直入に「自治推進委員会ってどうですか?」と尋ねられたわけです。思わず返答に窮してしまい「さあ・・・どうでしょうね。」と言ってしまったのですが、自治推進委員会についてはその構成メンバーが市民案とは全く様変わりした理由を知りたかったようです。市民案では市民、議会、行政の三者会議を構想していたのですが、そのイメージはなかなか共有されにくいものでした。そもそも、自治推進委員会と議会との関係性をどう整理するのかが大きな論点になってきました。これについては自治体経営の観点から必要だと認識されつつある第三者的な評価機関の権能をどうしていくのかという課題と同様の難しさがあります。
 いずれにしても現段階で自治推進委員会は市長の諮問機関として位置付けられていること。そしてその機能をどうするのかは、進みながら考えていくしかないこと。3月議会のなかで明らかになったのは行政評価のあり方を考えてもらう(行財政再構築プランの評価も含めて)ことにしたこと。これが私の把握している状況なのですが、「自治推進委員会の機能」をどう明確化していくのかで模索していると言えると思います。
 市民的に見ればやはり「三者会議」であったということが画期的だったらしく、最終案に至るまでの議会での議論などを説明すると「最終的には市民案の構想がそのまま生かされず残念ですね・…と感想が述べられました。今のような自治推進委員会は「既存の市長の御用機関とそう変らなくなりましたね。」という印象を持たれたようです。とは言ってもその機関が御用機関になるだけ、お墨付き付与機関になるかどうかを決めるのは市長の姿勢にも関わるように思っています。
 もう少し「ざっくばらんに議論する」という雰囲気の運営になったらいいな…というのが初回だけ傍聴に行った私の感想ですが、もしかすると今はもう少し雰囲気もうち溶けているのかもしれません。

 自治基本条例を制定したいと考えている人たちの間では、実は「自治推進委員会」が密かに注目されているように思います。そのことを認識しつつ多摩市が先進的に取り組みを進めていけるといいなと感じます。

投稿者 hisaka : 2005年04月25日

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