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2005年04月22日

議会が求められていること

 手をつなぐ親の会と予算を否決した議員との意見交換会がありました。議員側もほぼ全員出席し、また親の会の皆さんに南大沢学園養護学校のPTA会長さんと多摩養護学校の進路指導担当の先生が加わり、とても和やかな雰囲気の中、話合いが行なわれました。
 今回焦点になった知的障害者施設建設に対して、議員が個々人がどう考えているのかをそれぞれの思いとして話しました。それだけで予定されていた会議時間の半分以上を費やしてしまい、意見を十分に交換するまでには至りませんでした。おそらく消化不良気味というのは誰もが感じたことと思いますが、しかし今日の場に集った人たちは少なくとも‘共有’できたことがあると感じます。その点では有意義な会であり、このような意見交換を不定期にでも続けていくことの必要性を皆で確認しあえました。
 いずれにしても今回の施設が計画どおりに誘致されたとしても、ニーズには追いつけないことが明らかで、そのことへの対応を議会として努力しなければならないし、ぜひとも議会全体で取組んでもらいたいとの要請がありました。
 親の会としても施設のあり方についてはさまざまな意見があるようでした。必ずしも今回提示されている市長の計画に賛成しているわけでもなさそうです。しかしながら、市長から「まずは‘つくし’(つくし作業所、第2つくし作業所)を法内化しないと次の取組みが進まない。」というニュアンスの説明を繰返し受けていたこともあり、今回の計画をストップすることの影響が多大であると心配の声があがっていました。私たちは当然ながら、その危惧に対しては応えていかねばなりません。そのためには議会として総力で取組んでいきたいとは思います・・・具体的な取組み姿勢を市長だけではなく議会としても明らかにしたいものです。ただ、否決の立場をとらなかった議員との議論もつめていかなければ全体的な取組みは進んでいかないと考えます。そこにはやはり当事者の方々の力も借りなければならず、むしろそれが施策推進の原動力にもなるものです。

 さて、今日の話合いの中ではほんの一部だとは思いますが、日常的に感じていらっしゃる思いが赤裸々に語られました。子どもと一緒に歩いていると周りにいる人が避けていく…とか公園に行くとそれまで遊んでいた人たちが帰ってしまう…など。これが現実なんだと我々議員はつきつけられ一瞬はその場がしーんともしてしまいました。「地域共生」ということを軽軽しく口にはできないことを思いました。
 でも社会として目指していく姿は追求しなければなりません。「教育」の果たす役割の重要性を一層痛感しました。例えば学校で、先生がいわゆる「心のバリアフリー」の考え方を教科書どおりに教えれば事足りるわけではありません。その先生自身もきちんとそのような課題に対して向き合っているのかどうかを子どもたちは見ているはずです。大人たちの姿、大人たちの社会から子どもたちは学んでいるのです。そのことを私自身も強く心に留めていこうと思いました。

投稿者 hisaka : 2005年04月22日

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