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2005年04月12日

パルテノン多摩はどうなっていくか?

 来年度から導入が予定されている「指定管理者制度」。多摩市でも「公の施設」が管理委託制度から指定管理者制度による管理への移行に向けて作業が進められているようです。
 これについては何と言っても「パルテノン多摩」がどうなるのかが一番気がかりなのですが、この前は現在の財団法人が継続して管理運営をする方針が示されています。市民のみならず、議会からも批判が集中している文化施設であり、どのように採算取れた運営をしていくのかは大きな課題です。多摩市が策定した行財政再構築プランと同じく、パルテノン多摩でも経営改革のためのプランが示されているものの、その進捗状況や評価がどのようになされているのかと思います。財団の評議会には議会を代表して4名の議員も参加しています。評議会での雰囲気など話しを聞いていると何となく形骸化しているのかなと感じています。
 いずれにしても言えることは、市の財政難とともに財団に対する財政的支援は軒並み右肩下がりであるということです。指定管理者制度は民間のノウハウを活用して、より効率的な施設の管理運営を目指すとしていますが、結局のところは行政ではやりきれない部分を民に任せていくとの発想で作られた制度です。…ということは、財団が指定管理者になるとすれば、一体どのくらい行政の負担が軽減される見込みをたてているのかが重要なポイントだと考えています。
 そこをどのように見こんでいくのかの予測を立てたり、予想することはとても難しいと思われます。文化関連のことにはある程度の専門性が必要だと言われます。しかしながらパルテノン多摩の管理や運営を約20年行なってきたわけで、「財団」側には相当のノウハウが蓄積されていて当然です。指定管理者制度では本来、管理者の選定としては公募方式で行うことが望ましいわけですが、市長の判断により「財団」を特命で指名するかたちになるわけで、その意味からしても積極的に経営ビジョンを示してもらいたいものです。そしてそれを示させる責任は、特命で指名したいと考える市長にもあると考えています。

 それにしても書店では「指定管理者」関連の本が少しずつ増えてきました。なんと指定管理者になるためには…というようなハウツー本までが並んでいる始末です。 こんな本がバカ売れするとしたら、自治体がなめられているなと思います。その点からは指定管理者の選定をする選考会が非常に重要な役割を果たすことになります。多摩市でも学識経験者など専門家をいれながら選考委員会を行なう予定になっていますが、例えば「パルテノン多摩」などの特命で指定事業者が決定される場合などはどのように取扱われるのかと思います。ハウツー本では公募方式などにおける外郭団体とは・・・ということで強みや弱みということまでちゃんと列記されていましたが、競争の波にさらされない財団の場合には相変わらずぬるま湯でいることを容認せざるを得ないのでしょうか?

 いずれにしても「パルテノン多摩」は市民のための施設です。財団のための施設ではないかと勘違いされないような運営をしてもらいたいものです。今まで、パルテノン多摩の5階にあるあったシティサロンは市民にも開放されたeワーク情報局でした。ところが、今度行なわれるクラリネット大会の事務局になった途端に外からも全く見えないようにブラインドが閉められてしまいました。この閉ざされた様子が今のパルテノン多摩の運営の姿勢ではないかと思ってしまったのは私の勘違いだといいのですが・・・・。市民にもっと開放してもらいたいなあと思います。

投稿者 hisaka : 2005年04月12日

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