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2005年03月25日

市長からの緊急招集は

 予定どおり午後3時半から市役所の西会議室で市長から議員向けの説明会がありました。「会派合同説明会」という名前になっていました。通常行われる議案などの会派説明のときとは異なりました。もちろん内容は「西永山知的障害者通所授産施設整備について」でした。説明者として市長、助役以外にも健康福祉部長をはじめとする市長部局の職員が全部で11人出席していました。議員は2名が欠席でした。

 まず助役から「施設整備について議会への十分な説明の機関が無かったために、‘この間’いろいろなやりとりがあり、それを踏まえて改めて市の考え方や方針を説明し、それに対するご意見やご質問をいただきたい。」と説明会の開催の趣旨説明がありました。
 その後、市長から約10分間ほど説明が行われました。特に、先日の厚生産業常任委員会開催以降に (1)公募手順の変更(より公平公正で競争性を発揮させるために公募期間を延長する、市民への説明会の機会を増やす) (2)応募事業者の選考基準原案(事前に明らかにすることで透明性を高めていく) (3)応募事業者選考委員会構成員案(市職員の数を減らすかわりに、社会福祉協議会理事長や施設運営委員長を入れる) (4)今後の施設運営費試算 (5)来年度以降の障害者施設のあり方…以上五つの点を新たに検討したとの話でした。

 今回改めて示された五つの事項は、予算審議前に当然に決定しておかねばならない事項であり、今になって示されても、何だか「やっつけ仕事」という印象が否めませんでした。
 市長は「多摩市始まって以来の予算の初めての否決を重く受け止めているけれど、どうしても暫定予算を避けたいと考え、そのことを願って期待をして今日の説明会を行った」とのことでした。また、市が説明不足だったことに関してはお詫びするものの、一方で施設の整備計画については保護者と社会福祉協議議会、市職員の知恵と願いが込められており、そこに免じて「ご理解いただきたい」と言われました。要するに最終日に予算原案どおりを認めて欲しいとのことです。

 市長からの説明ののちに質疑が受けつけられました。しかしほとんど質疑はありませんでした。言ってみれば今日の会合は予算特別委員会で予算原案に反対した立場の人たち向けられたものです。しかし、この説明会を受けただけでサラッと反対から賛成へと立場の変更が出来るかと言えば、それだけの理由はどうも見つからないように思います。第一にこの会は非公式なものであり、発言記録などもありません。ある議員からも「本来は本会議で明らかにされるべきであり、予算書とセットであるべきだ」との指摘がありました。もし必要であれば議場で発言するべきであると助言していましたが、それに対して市長は「必要あれば」という姿勢でした。
 また、この施設とセットにされている学校跡地施設の活用方針について、市長は「今、任期中の売却は基本的にはない」ということを明らかにしましたが、「今任期」との言い方が気がかりでもありました。
 
 それにしても既に施設の公募はスタートしています。3月12日に開催された説明会にも6社参加していますし、その後1社追加されている模様です。つまり事業者に対しても配布ずみの公募要領(スケジュールなども含めたもの)にもここへ来て変更があったわけです。こういう状況を客観的に見れば、「一体、多摩市はどうなっているのか?」との疑いが生まれるでしょう。事業者に対してはどんな風に説明を講じるのだろうかと思いました。

 さて、私は「ご理解賜りたい」って言われてもなあ・・・出るのはため息。説明会終了後、とりあえず私たちの会派3人も控え室に戻ったわけですが、交わされる言葉はほとんどなく、とりあえず今日のところは「さっさと帰宅」…とこれが結論でした。市長ははっきりと「暫定予算は避けたい」と示しました。

 最終日の来年度予算の採決は、予算特別委員会の時と全く同様の原案にて行われることが明らかになっただけの話です。

投稿者 hisaka : 2005年03月25日

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