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2005年03月12日

誰のために・・・

 予算特別委員会で議員一人の発言時間は30分。会派プール制なので会派内で多少の融通は効くものの原則は30分しか持ち時間がないので、ぶ厚い予算書から何を採り上げるのか、予算書を繰返し見続けました。
 私が今回こだわっているのは新たに設置されるという「(仮称)市民活動情報センター」です。現在の関戸公民館の「情報ライブラリー」のところに新たなスペースで設置されるとのことですが、情報ライブラリーの機能と重複する部分が存分に認められるので、機能をもう一度整理をし、情報ライブラリーと統合したかたちでスタートさせるべきというのが私の主張です。庁内の連携が上手くはかれていればさえ統合してスタートすることには何の問題もないはずなのに、それをせぬままにに情報ライブラリーとしても市民活動情報センターとしても予算計上されているのです。これは二重の投資になり非効率で無駄な部分も出てくると思われてなりません。
 
 情報ライブラリーは生涯学習部門、市民活動情報センターは市民活動推進部門が担当しているわけですが、生涯学習は十分に市民活動の中に含めることもできますし、生涯学習の捉えかたによっては市民活動がそのなかに包摂されるように思います。いずれにしてもなぜこの2つの機能を区別する必要があるのか理解できません。言うならば行政の組織の都合により分断されているのです。
 「何か地域で活動したいな。」と思う人がふらりとやってきて情報を得ることができればいいわけです。生涯学習情報でも、NPOなど市民活動でもコミュニティセンターや自治会や管理組合での活動の情報でも、とかく地域に広がっている市民の活動に関する情報が得られる場所として現在の情報ライブラリーのスペースを活用することが最もいいやり方だと思います。にも関わらず、将来的には一元化も視野に入れるけれど、始める時は別々で…というのにはどうも納得がいきません。
 別に国や都の補助金の縛りがあるわけでないのに、なぜ縦割り行政を解消せずに物事を進めていこうとするのかが不思議です。市長は経営感覚を主張しているのに、なぜこのように重複する機能を整理しないのかと思います。
 結局は誰のために新たに市民活動情報センターを設置するのだろうと思います。利用する市民の立場になってみても情報ライブラリーと市民活動情報センターがわかれていることのメリットはないのです。むしろ受付が別々だとすれば、逆に不便です。
 行財政再構築プランでは新たな支えあいの仕組みづくりが重点課題になっています。市長は任期最後の一年になり焦っているのでしょうか?私は機能を整理するために時間をかけ、その後に「情報センター」としての新たな機能をスタートさせた方がいいのではないかと思います。「最少の経費で最大の効果ってどういうこと?」を問いたくなります。かねてから市長が主張していることだからです。カタチとして市民活動情報センターをオープンしなくても、情報ライブラリーとの機能をきちんと整理し、次年度以降の動きにつなげていけるような下地づくりをするだけでも十分に市長の実績になるのになあと個人的には感じます。
 急がば回れにならないように進めてもらいたいものですが、そのためには今一度、思い止まったり踏みとどまったりすることも大事ではないか・・・・そう感じられる部分が多いのが来年度予算です。

投稿者 hisaka : 2005年03月12日

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