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2005年02月25日

職員に残業をさせる議会

 来週火曜日から始まる3月の定例会に向けて、日程や議案などの確認を含めた議会運営委員会が開催されました。来年度予算の審議をするために予算特別委員会も設置されます。それに向けての資料要求のしめきりも今日の午後でした。予算書を見るだけではわからない事業内容や積算根拠など、行政に参考資料として作成してもらいます。それは毎回毎回膨大な量です。資料を作成するために職員はかなり忙しくなるのがこの時期で、それによって残業が発生している模様です。
 そこで「残業をさせないための協力」が議会に求められるようです。資料が出されることにより各予算内容に納得できる場合もあり、実際に審議の場で資料の活用がなかったからといって、決して資料要求が無駄だとは言えません。しかしながら、行政側にせっかく時間をかけて作成してもらった資料を生かさずして予算書に対する質疑が進む場合は多く、「何のために資料を用意させたのか。」という議論になりがちです。残業までさせて資料作成をしてもらっていることを意識すべきと言うわけです。
 「資料を作成することで職員も勉強になる。」と言っていた議員もいますが、何となく資料要求をするのが申し訳ないような気分になる雰囲気です。

 今日の議会運営委員会ではもう一つ問題提起がありました。それは12月議会の一般質問の期間5日間について、毎日30分から50分の残業が発生していたと言うのです。ここでも残業の発生と残業代が指定されているのです。議会がそういう状況を作ることが望ましくないというのです。議員は一般質問の持ち時間35分を効率良く消化すべきでありクオリティの高い質問をすべきと言うわけです。
 これについては議員だけでなく、行政側も答弁を完結明解にすべきだという意見が出ました。行政の答弁がわかりにくいこともクオリティの高い質問の足を引っ張ることになるのでしょう。

 私は議会で真剣に議論がされていて、それによって残業が発生することについて市民は反対するだろうか?と思います。むしろ議会が何の役割も果たしていないと受け止められがちな議会運営のあり方の方が問題だと感じます。職員の残業代をどうするのかはもちろん課題のひとつですが、それを理由にし、それにあわせて議会が運営されるのはおかしな話です。
 もしも残業代を発生させないようにするのなら、午後5時で終わらない部分は翌日に持ち越せばいいのだと思います。実際にそのようにして運営されている議会もあります。多摩市議会でもそのことを検討してみてはどうかと考えています。

投稿者 hisaka : 2005年02月25日

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