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2005年02月03日

行政資料の提供は市民参画の推進のため

 神戸市役所に行きました。協働と参画のプラットホームに行くためです。ここは市民参画推進局の行政職員と市民スタッフにより運営されています。多摩市でも来年度から聖蹟桜ヶ丘ヴィータの7階にある情報ライブラリーのところに市民活動の情報センター的な機能を設置する予定になっていますが、市民主体の運営形態を目指しているようで、今の職員体制を考えても、例えば市民活動推進課のサテライトオフィス的に職員を配置することは難しいだろうと予想しています。本当は神戸市のプラットホームと同様に行政職員も張り付いていることが望ましいと思っていまが、そもそも市民活動の庁内組織における位置づけも「くらしと文化部」の一事業部門になっていることからして無理だろうと思っています。
 
 組織の問題ではないと考えられるかもしれませんが、やはり組織として神戸市のように「市民参画推進局」が存在することの意味は大きいと思います。市民活動支援課はその一部門ですが、情報提供や情報公開などの部門もここに位置づけられています。市民が参画するためには情報が欠かせないと言われます。自治基本条例で情報共有と市民参画が柱になっていることからもわかります。
 神戸市の場合には多摩市で言う行政資料室は「市政情報室」として市民参画推進局の「市民情報サービス課」に位置づけられていて、また広聴課、広報課もここに属します。市民相談室は市民情報サービス課です。情報公開はもちろん市政情報室にて手続きができます。「参画」のためのメニューがまとめられており、市民が利用しやすくなっているように感じます。

 情報公開、情報提供から参画への流れを「市民参画推進」として一つの局に集約することは市民協働を進めるための組織形態として多摩市でも一考に価すると思いました。確かに土日も利用できるとして行政資料室が図書館に移動し、利便性が高まったともいえるわけですが、資料に熟知している職員がいることの方が市民にとってはありがたい・・・・最近、そういう声をよく耳にします。
 情報入手の仕方や情報のありかについて、市民自身が的確に把握している状況になるにはまだ時間がかかると思います。まだ今の段階では行政職員のほうが資料探しなどが上手というのは言うまでもありません。そういうことから考えても、図書館にただ資料が置いてあるだけは不十分であり、行政資料の提供とはどういうことなのかを含めて、今一度考える時期に来ているのかもしれないと感じています。
 「ここにある」ということだけを説明するのでは、たぶん求められる「応答責任」には応えきれないと思うからです。

投稿者 hisaka : 2005年02月03日

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