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2005年01月23日

高齢者いきいき祭・グラン多摩フェスタ

 高齢者社会参加拡大事業運営協議会(高事協)が主催した芝居を見に行きました。私が地域活動に関わるきっかけになったのが、介護予防の観点で高齢者の社会参加を広げていくための仕掛けづくりを話し合うのが高事協です。その点からいえば、ちょっぴり思い入れがある会とも言えます。
 グラン多摩フェスタは「人とのつながり世代を超えて」をテーマにしながら、学校跡地を使用したお祭りからスタートしました。いろいろな市民活動を市民の手でつないでいくことがコンセプトにして取り組みを続けてきました。今回のお芝居は3回目の試みです。発声をするのも高齢者には一苦労と聞くとおり、セリフが聞きとれないこともあるのですが、演じている高齢者を中心の役者さんたちが何しろ楽しんでいる様子に溢れる舞台には文句のつけようがありません。
 舞台づくりの仕事にはチームワークが大切です。今回の場合には劇中劇のようなかたちでアマチュアジャズバンドの演奏、日本舞踊、ハーモニカ、社交ダンス、和太鼓、フラダンス等が演じられましたが、これもすべて普段は個々に活動している市民のグループです。つまり、市民グループ+αの市民によって作り上げられた舞台がこの公演で。個々の団体が日頃の活動を発表する形式になっていました。
 本番前までギリギリリハーサルをやっていたとのことで、何だかハチャメチャなところもありながらも観客の笑いを誘うところもあり、観ている人々にも笑顔になり、気分が爽快になるような舞台でした。
 
 さて、この舞台は‘まちづくり’そのもので、これからの多摩市が抱える課題解決の道筋やそのエッセンスが凝縮されているように感じます。80代の高齢者から小さな子どもまでが参加しているお芝居は異世代の交流があります。そして観に来ている人も一緒に懐かしい歌を合唱する場面も取り入れるところは、ただ見せるだけの舞台ではなく、お客を客にはさせておかず、役者の一部に引き込んでいくと言う作り方をしています。役者は一つの脚本の中の役割をそれぞれ果たしながら、舞台への参加を観客に呼びかけ、最後には客席と舞台とが一体になって終了しました。 
 「市民が主催し、市民の力でつくるからこそできる」…それがグラン多摩フェスタ公演の大きな特徴です。数団体を取りまとめるのはそう簡単ではないはずです。練習日を調整することだって難しいはずです。けれども今日の日のために互いに融通を聞かせながら取り組んだんだろうなと思います。ハチャメチャに進んでいくことも楽しさのうち。その気持ちが来年度の公演へともつながっていくのです。観客の中にも今度は役者で参加をしたいと言う人もいると思います。
 まちづくりはこんな風にして進んでいくんだなとしみじみ感じました。まちを元気にしていくのは市民です。

投稿者 hisaka : 2005年01月23日

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