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2004年09月28日

「第二の実家に」

 7月末にオープンした子ども家庭支援センターの見学に行き、担当者の方にお話を伺いました。
 今まで、東永山小学校の跡地施設の一画には子育て広場がありました。このスペースのところも含め、新たに相談室やフリーで楽しめる交流スペースを設置。大好評を得ています。
 元の子育て広場のスペースはは「団体活動室」として、子育て支援を実施している市民活動グループがミーティングなどでも活用することができ、今日も一団体が利用していました。
 この部屋はレイアウトや設備含めて、使用している団体がくつろぎ空間を演出しています。現在でも引き続き、4つの市民グループが月に二回ずつほど、子育てひろば事業を行い、それぞれの団体の特徴を生かしながら、子育て支援活動をしています。ベビーマッサージを指導してくれる時もあるようなので、私も近々参加してみようと思っています。これまでは見学者にしかなれなかったわけですが、当事者として実際に現場に参加できるので楽しみです。

 交流スペースには朝10時のオープンに合わせて親子がチラホラと集まってきました。ここには保育士が常時一名配置され、親同士の交流をコーディネートしたり、子どもを遊ばせながら親もくつろいだ状態で子育ての悩み相談を受けつけたり、また子どもの様子を見ながら、子育ち状況を把握し、親に助言をしていくなどなど・・・一見はフリースペースで、自由な親子のたまり場とも言えますが、そこは子育て支援にとって非常に意義ある場所です。
 特に子育てで行き詰まりを感じていそうな親のケア、そして子どもへのケアの面では、まだ開設から二ヶ月たっていませんが効果をあげています。交流スペースの利用者からは、子育て感じていた息苦しさから少し解放されて、心が楽になったとの感謝の声も聞かれるのだそうです。まずはこの場所へ来た親子とスタッフとの信頼関係づくりが大切で、そこをきめ細やかな対応により積み重ねることを心がけているようです。

 子どもに関する相談の幅は広く且つ深く重い中味であることもしばしば。なぜなら、乳幼児に関することだけではないからです。対象する‘子ども’とは0歳から18歳までです。そこで、市内の小中学校との連携も図っているところです。既に、小中学生についても数件の相談が寄せられ、スタッフ一丸となって解決策を見出してきました。学校や児童相談所、時には医療施設等地域の各組織との連携を図りながら、子どもたちやその家庭の見守りネットワークをつくり、その要としての役割を果たしています。
 
 現代社会が抱えている家族、家庭問題の解決について、一つ一つの事例をめぐってケース会議を開催し、ケアプログラムを考えるのだそうです。一件一件を真剣に取扱うため、要する時間は莫大です。しかしながら、スタッフは6名。人手が足りない・・・のではないかと、こちらが心配になるほどにフル回転の状況が目に浮かびます。
 とりわけ市の正職員は係長含めた3名のみ。時間のかかる相談も受けつつ、事務作業もこなすという、毎日つついっぱいで仕事をしている様子でした。

 まだスタートして間もなく、産前産後支援ヘルパー派遣事業、ふれあいサポーター派遣事業の実施も行っていますが、軌道に乗るまでにはあと一歩。もう少々時間がかかりそうです。しかしながら、「育児のパートナー」としてこの施設が果たす役割はこれからますます大きくなっていくと思います。上手なPR方法が課題です。

 「第二の実家のつもりで、気軽に遊びに来て」と書いてあるパンフレットのことば通り、スタッフはとても温かく、そして団体活動室でのひろば事業を展開している市民グループにもそれぞれユニークな人材が揃っていて、頼れる地域のお母さん的存在の方がたくさんいます。現在のスタッフは女性ばかりですが、ここに男性スタッフも加わりパワーアップしてもらいたいなと思いました。

 それから、当然ながらもともと学校の教室。殺風景で冷たく四角い部屋です。施設を開設するにあたっては改装などが必要でした。それがまた見事な手づくり。(これは十分に予算が確保されていないから・・・とも言えますが)職員有志がボランティアでかけつけての日曜大工をしたのだそうです。また飾りつけなどは児童館職員が多大に協力をしてくれたとのこと。この手作り風なのが素晴らしい!と私は思いました。逆に施設の味を醸し出しているように感じたからです。もちろん、最新設備のきれいな施設もいいですが、「実家」の雰囲気とは上手く言い当てたもので、懐かしさが必要です。その意味からもぴったりの施設になっているように思いました。

投稿者 hisaka : 2004年09月28日

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