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2004年09月25日

市民まちづくりチャレンジ事業

 今年度200万の予算で計上されていた事業です。市民からまちづくりのための企画を募集し、公開コンペ方式で約5つの事業を選びだすという新たな試みです。
 私はこの事業の意義は理解していますし、これからのまちづくりの方向性としてはぜひとも必要なものだと考えています。しかしながら、この事業に充当されている悪しき補助金、何度も話題にしていますが失業対策の「緊急雇用対策創出」の都補助のために、事業の本来持つべき性格がゆがめられているという問題点があります。たまたま今年度は悪しき補助金が充当されたのかもしれませんが、なぜ、200万円を補助金充当ではなく予算計上できなかったのか、補助金を充当することによる弊害を認識すべきだと考えます。そこは行政の認識の甘さとして指摘したいと思います。
 今日のコンペの時にもそのことを強く感じました。失業者の雇用が要件になっているので、提案企画自体がわけもわからない雇用、雇用とは言えない雇用を無理矢理に創り出して企画書を書かざるを得なかった苦労がありました。

 さて、私は現在のところ、今までの通りに自分の思うままに自由な行動ができないというのが正直な状況です。今日の公開コンペは午後1時からスタートしましたが、進捗状況によってだいたい午後4時までには終了の予定かなという感じでした。けれども半分だけを見学して、帰宅しました。最後まで見ることができなかったので、最終的な結果がわからないのですが、初めての試みである公開コンペ方式での市民まちづくりチャレンジ事業は、今後に大きくつながるスタートをきれたのではないかと感じました。
 応募企画の提案は10提案ありました。1提案は今日のコンペに欠席していたので、9提案が順番に企画発表をしました。審査員は10名ですが、こちらも1人欠席(私は、なぜ?!・・・と思いましたが)でした。
 10の提案のうちで4つの提案は同じグループから出されていました。提案そのものは清掃、防犯、ゴミ、環境と異なるのですが、1団体で複数企画を提案できるかどうかは今後の課題かと思いました。
 傍聴者には提案内容の概要だけが配布されたので、各団体がどのように企画書を書いたのかを見ることができず、審査員が配布された企画書をもとに質問をしていても、見ている側にはいまいちよくわからない・・・という状況がありました。たとえば、こんな時にはプロジェクターを利用して、会場にいる人にも企画書を見られるようにする工夫があればと思いました。私は予め受付で企画書を見たいのですが・・・とお願いしてみたのですが、分量が多い(それはとても理解できる)とのことで「概要」の配布になったようでした。あとは、発表する時にはやっぱり壇が必要だと言うこと。傍聴者は後方にいるので、発表者側が見辛いいなと感じたので、ここも次回から工夫の余地があると感じました。
 また、これは今後の大きな課題だと思いますが、傍聴にきた人にも審査してもらうことがあると思います。ひとつの提案の関係者がドット来たり・・・など想定できたり、最初から最後まで見てくれるのか・・・ということもあるので、有効な手法を考える必要がありますが、今後に応募企画数が増え、第1次審査、第2次審査となった時、第1次審査が書類審査で第2次審査が公開コンペということであれば、審査委員だけでない人も第2次審査で加えて、‘客席審査’の点数も設けることもできそうです。

 いずれにしても最後まで見ていないが残念、結果までを含めて十分に「市民まちづくりチャレンジ事業」のことを伝えることが出来ませんが、初めての試みなのに10の応募があったことは喜ばしいことですし(なぜなら、それほどPRされているとも思わなかったから)、来年度からは市民活動への補助金全体の改革の一環で同様にコンペ方式が採用される方向で動いていますので、これからが楽しみだなと思って帰路についた次第です。
 
 企画の内容を聞きながら思ったことですが、「補助金」とは、または今回の事業に関しては「委託」方式になりますが、すべて財源が「税金」であるという基本認識が大切なんだと思いました。「公益性」が求められるのですが、その公益性が一体どのように展開されるのだろうか?ここをきちんと語れなければなりません。特に地域で活動をしているグループなどでは‘地域’と多摩市全体との間との関連性を見ていかねばならないことを感じました。
 また、事業の継続性という部分からの評価もかなり難しく、今回に限っては人件費があるが、次年度以降については人件費分はボランティアとしていく方向性のところが多いようにも感じました。これは、もちろん「失業者の雇用」という悪しき補助金の縛りあってのことですが、事業として継続してくためにふさわしい企画とは何ぞや?とも考えさせられたところです。「地域の互助」として、自分たちの労力を無償で提供して‘まち’を守るとはどういうことなのか・・・自分の中でももう一度考えてみたいなと思った部分です。

 各提案ともにどんな企画書が作成されていたのか見ることは出来ませんが、企画書作成についてや、プレゼンテーションの仕方などもアドバイス講座なんかがあってもいいなと感じましたし、特に、各審査委員からアドバイス的な質疑や指摘があったことを思うと、各団体での‘ふりかえり’みたいなこと、たとえばリベンジできる!という機会が一部に設けてあっても面白そうですし、いろいろとやりながら考えるところがたくさんあります。
 市民協働を進めていく上では、市民自身も自分たちの力を高めていく必要もあり、たくさんの提案がしのぎを削るようになれば(もちろん審査は大変だろうけれど)、まちづくりが面白くなっていきそうだと思います。まだまだ時間はかかると思いますが、成功と失敗を繰り返しながら、一喜一憂で進んでいくといいなと願っています。

 しかしながら、こういう公開コンペにしても、たとえば人がたくさん集まっている永山フェスティバル(今日も盛大にやっていました)のステージをちょこっと使用させてもらうとか、あとはNPOフォーラムを毎年開催していますが、そういう時とあわせて開催すれば、もう少し市民の間に広まっていくなあと思ったのです。

投稿者 hisaka : 2004年09月25日

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