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2004年09月04日

みんなで考える問題にしていけば…

 今日は一日、家で書類の整理などをして過ごしました。特に今までの一般質問でとり上げてきたテーマの復習をして、自分自身の発言したことを点検するとともに、来議会の一般質問のテーマを何にするかを考えました。質問のテーマは生活者ネットワークの会議で最終的に決定しますが、どの質問でも必ずすることは、市長の方針がどんな流れになっているのかを確認する作業です。ちょうど来月には決算特別委員会もあるので、過去の施政方針を読んだり、昨年の決算事業報告書で気になったところをチェックしました。今月号のニュースレターでお知らせしたいと考えていますが、今年度の決算特別委員会は昨年までの方式からガラリと様変わりします。

 ところで、私は昨年の12月の一般質問で「補助金交付のあり方」をテーマにしましたが、既に、その時点で行財政診断白書が出され、再構築プラン案の公表段階で、改革の一環としても「補助金問題」は柱になっていました。我孫子市や八王子市の視察からも、各自治体が補助金を巡って抱えている課題で特に最大の壁である「既得権化」をどう変えていくことができるのか、両市とも第三者的機関を設置していることから、多摩市でもその方式は取り入れ、大幅に補助金見直しを着手すべきことを再確認しました。当時、すでに行政側にも第三者的機関設置は視野に入っていたと思うので、私の質問で流れを後押ししなくてはならないと考えていました。言うまでもなく、補助金問題は利権が絡むような、政治的な動きにも翻弄される事項だからです。
 
 そしてこの度、「多摩市補助金交付システム検討委員会」の報告書が出されました。これは5月から月に2回ペースで補助金のあり方を考えてきた公募市民参加の委員会が作成しました。昨日は、この報告書について実際に公募市民として市民委員で話合いに参加された2名より内容説明を受け、議論の様子なども聞くと共に質疑をして、これからどんな風に変わろうとしていくのかについて多摩ネットメンバーと学習会をしたので、再度、この報告書を読みました。
 私たちは当初予算審議の際、この委員会の予算が計上されていたものの、あまりにも短期間で検討をすることが明らかだったので、それで本当にいいものかどうかと危惧していましたが、報告書の内容は短期間での議論に比して、かなり凝縮されていると思いました。公募市民の二人の感想では、まだまだ自分たち自身もきちんと理解するためには時間がなさ過ぎたとのことでしたが、それでも補助金の仕組みがとても複雑であることを知ったとの話です。
 近々、この報告書が公表され、パブリックコメントを募集する予定で、さらには第三者的機関を今年度中に設置する運びで公募市民も募集されるそうです。このスケジュールには拙速過ぎるのではないかとの批判も出てきそうですし、実際に私もその感が否めませんが、この問題は長年の目の上のたんこぶ的存在なので、全部とは言わないまでも、できるところからでもやっていくべきと思います。
 しかしながら、議会でも度々問題となる社会福祉協議会やパルテノン多摩、交通公社などのことは除外されているようで、ここは私は気に入らないところです。

 いずれにしても補助金を受けて活動をしている団体は少なくありません。つまり関わっている市民も少なくはないと言えます。そこで私は、この補助金問題を通じて、市民が税金に使われ方などに一層厳しい視線を向けてくれることが大事だと思っています。実際に、市民団体などに交付されている補助金の削減効果は微々たるモノ。これは我孫子市でも八王子市でも同じ感想を聞きました。
 でも、市民が納税者として一層厳しく施政に目を向けるようになっている気がするというのが両市の担当者の声でした。きっと私はそうなると思います。みんなで考える問題なっていくことを望みます。

 そして、私は今回の多摩市の報告書の中で、議員に対する政務調査費の扱いがどうなっているのかと気になったので聞いてみました。すると、市民からすれば、この調査費の使われ方がよくわからないし、こちらも今回の報告書で新たに提案されている「公募型補助金」にしてもいいのではないかとする意見も出たとのことでした。私たちにとっては大変になりますが、私はそれくらいは覚悟して議員もやったほうがいいのではないかと思っています。しかしながら、どんな調査が必要なのか?これは緊急的対応が必要になるときもあるでしょうし、議論の余地がありそうです。とは言え、市外への視察などであればある程度予測できるでしょうし、前年度からしっかりした視察計画を立てておくこともまた大切なことかもしれないと思うので、一長一短ありですが、一部を公募というカタチをとるのも面白いと考えています。

 この問題について、9月20日の広報に詳細が掲載されるとの情報です。「補助金」の存在を自分の支払っている税金という観点から見てもらいたいなと思っています。

投稿者 hisaka : 2004年09月04日

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