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2004年06月14日

学校の適性規模は?

 子どもの数が減少の中、学校規模の見直しが着手されています。現在、市のホームページでも公開されていますが、「学校の適正規模」を考えるために審議会が開催され、中間答申が発表されました。今日の文教常任委員会ではこれについての報告があり、質疑が行なわれました。
 このような中間点で市民に対する報告などがあることで、最終的な提案がされる前段階で、審議会のメンバーでなくても意見をはさめる機会が増えることになります。今後、このようなスタイルで中間答申が出るような手法は増えると思います。審議会などではどうしても人数制約があり、本当は公募市民枠でメンバーになりたいと考えていた人であっても、参加枠に入れません。その意味では、議論の節目節目で経過の発表があれば、関心がある市民も含めて、意見をはさむ余地があります。

 審議会として、市民説明会を行なうなどの試みや市民に対するアンケート調査をすることもこれからの課題だと思います。
 それと合わせて、審議会と議会との関係性も再確認しておく必要性を感じます。要するに審議会や市民懇談会などは市長のための機関(…法律によって、議員が参加しなければならないものもあり)です。その機関に対して議員という立場からアプローチする技術は、その他大勢の市民と審議会などとの関係よりも難しく、大きな今後の課題です。
 しかし、これらの審議会などでの決定をほぼベースしながら行政計画が策定されるのだとすると、議決事項ではないので、議会の意見もきちんと反映されるような道筋が必要です。学校跡地の活用方針案のことについて考えてもわかりますが、「自治」の枠組みをどうつくっていくのか、市民と議会と行政との3者の関係性が異同しているのです。

 さて、今日の委員会の報告ですが、現在の最大規模校は小学校は多摩第二小の620人、中学では鶴牧中学校401人です。一番のピーク時はさかのぼること1973年(昭和48年)で南永山小学校の1111人、1976年(昭和51年)の多摩中932人!(私の生まれる前だと思うと歴史を感じてしまいますが)です。ちなみに最少規模は竜ヶ峰小学校が61人で豊ヶ丘中学校が166人です。最少規模については年々記録を更新しているようです。出生率1.29のショック、止まらない少子化を反映しています。

 私はアットホームな学校が好きです。だから小規模だからダメとも言いきれないと考えます。山村の過疎地と言われる村や町を考えても、小規模校にはそれなりの良さがあります。けれども、学校の人数の問題はやはり地域性も考慮して考えるべきだと思います。都市における小規模校と山村地域のそれとでは、全く子どもたちの置かれている育ちの環境が異なるからです。さまざまな観点から考慮して、この学校規模の問題を考えるべきだと思っています。
 審議会の行方を見守りつつ、どうしたら大人都合でなく子どもにとって一番状況にできるのかについて、来年度の最終答申が出る間にまとめておこうと考えています。

投稿者 hisaka : 2004年06月14日

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