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2004年06月11日

電車の窓から・・・

 稲城市役所は電車の窓からとてもよく目立って見ることが出来ます。ついこの間までは「読売ヴェルディ」を応援する垂れ幕が庁舎の壁に大きく掲げられていました。
 ところが今日は、「家庭ゴミは指定袋制(有料)です」とそれこそ大きな文字が目に飛び込んできました。これに絶大なPR効果を感じてしまいました。というのも、無意識のうちに、視覚情報により認識されるように思ったからです。いわゆるゴミの有料化ということですが、大抵は市の広報などでPRするのでしょうが、男性よりもむしろ女性の方が意識をするはず。しかし毎日の通勤で電車を使い、そして窓から市役所が見えたなら、目に入らないわけがないのです。‘たまたま’でしょうが、稲城市役所の場所はなかなかいいなあと思ったのでした。

 さて、今日は建設環境常任委員会がありました。私は傍聴に行けなかったので、後から委員会の様子を聞きましたが、継続で審査されていた「ゴミの有料化を全市民的に議論する」と「プラスチックの焼却を再考する」という2つの趣旨の陳情が採択されました。
 ゴミの有料化方針は、ゴミを減らすと言う観点からも全国的な流れになっていますし、既に多摩の27市では市長会にて、その方針を一致させていると聞いています。稲城市でも始まっていますが、多摩市でも行財政再構築プランで導入方針を打ち出しています。財政的な観点とは切り離した上で、ゴミの減量を考えるべきだと思っていた私は、行財政再構築プラン上に「有料化」が載せられていることに何となくしっくりと行かないのですが、これについては財政的な観点から現在の廃棄物の状況を見た時には「有料化」が必要だと判断して載せました…というのが行政側の回答でした。
 陳情では、いきなり有料化をするのではなく、全市民的にこの問題を議論する場が欲しいという内容で、これについては、「ゴミ」が減量されれば、当然に廃棄物処理費用(税金)も減るわけですし、市民が「ゴミ」を有料化を選択しないかわりに、大幅なゴミ減量を進めるのならば、それは一つの在り方ともいえます。そこで、私も議論を広めることには賛成です。
 そして、もう一つの趣旨。プラスチックの焼却を止めると言うことですが、これは非常に「痛し痒し」のところがあります。もちろんこれもプラスチックゴミを減らすための市民的な努力があれば…との話ですが、うなぎのぼりで増加するプラスチック関連の製品。容器包装のことを考えてもわかることです。市民がそのような製商品を「買わない」という運動をすることでしか、減らしていく方向には持っていくことはできません。今は需要と供給がきちんとつりあっていると言えるからです。
 このままプラスチックゴミが増えつづけたら…もちろん地球資源の枯渇にもつながるでしょうが、もっと深刻なのはゴミ処理出来る場所がなくなる!ということです。プラスチックを燃やさない…となれば土に埋めるか(土壌汚染)、ウオーターフロントを拡大するか(海洋汚染)といずれにしても悪しき結果しか見えてこないのです。処分場も手一杯です。この深刻さは市民一人一人が重大に受けとめなければならないと思っています。

 「ゴミが有料化」されると一時はゴミが減量化されます。それは多くの自治体で経験済みです。しかししばらくすると、またゴミが微増する傾向で、結局は有料化することが本当にゴミ減量につながるかといえば、そこは市民自身がきちんと「有料化」の意味を理解することが大事だと思います。財政難だから「有料化」ではなく、ゴミ減量のための「有料化」・…もしも有料化をしていくのならば、その意義が正しく理解されるように望んでいます。

投稿者 hisaka : 2004年06月11日

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