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2004年06月05日

条例提案にむけては

 ネットで取組んできた条例提案に向けての活動もいよいよ終盤戦です。ホームページでは今までの議論の経過を掲載するとともに、意見などを集める準備も整っています。
 当初は「移動サービス」という観点だけで、NPOやボランティアが担う移動困難者向けのサービスの充実を目指してスタートした条例提案活動でしたが、いろいろと市内の状況も見て、最終的な骨子が完成しました。一般質問でも採り上げたように、起伏の激しい地形を考えるとミニバスなど交通網をもう少し充実したいと言うことや、ルートなどの決定にもっと市民の声が反映するようになど盛りこむ予定です。特にルートについて言えば、もっと小回りがきくようにして、ミニバスの終了時刻も遅らすことができないものかとの意見があります。行く時は下り坂でも帰り道は上り坂…ミニバスならひと区間の170円運賃で、乗車するお勤め帰り客が見込めるところもありそうだと思っています。
 多摩市内を見まわすと、バス路線がかなり充実しているとは言うもの、それでも坂の上までバスが到着するわけではないので、それを考えてもバス事業者との話合いを進めながら、市民にとっても、そして事業者にとっても一番いい方向を見出すことが出来たらいいなと考えます。
 
 とかく多摩市にとっての「市民の足」の移動の問題は、今回の一般質問でも、私たちネットだけではなく、他にも、その深刻さを述べる議員さんもいました。今、置かれている状況を少しでも改善したいということ、しなければならないという認識は議会でも共通だと思います。その意味では市長の向いている方向と、議会の目指している方向は一致しているわけで、この問題を何とか先延ばしすることなく解決出来るようにと思います。問題の共有化が出来ているので、あとは他の政策とのバランスもはかりながら、財源の確保が最も頭の痛い部分になるでしょう。まちの活力の源は、元気な市民がいるからこそ。多摩市が目指す「協働」にも不可欠な要素です。

 条例提案の活動の最終的に目指すのは条例制定ですが、この活動を通じて、私自身ははじめてNPOの移動サービス問題だけでなく、多摩市全体の交通問題を考えられるようになりました。私の場合は市役所まではバスで行くこともありますが、駅へ行くのも徒歩ですぐという環境に置かれていて、駅まで自転車やバスで行く日常生活を身近な問題に感じられる機会が少なかったのが今まででした。どんなにか「公共交通網」が重要な生活のツールであるのか認識しました。
 また、今後の広報など通じて、より多くの市民の方から意見を寄せてもらえることを願っています。もちろん、議員提案というかたちで、議員が役割として市民のためのルールづくりをすることは出来ます。でも実は、積極的に市民が声をあげてくれること、その塊の大きさが市の全体を動かすには一番の近道なのです。

投稿者 hisaka : 2004年06月05日

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