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2004年05月22日

「誰」のため?「何の」ため?

  小泉首相の訪朝でテレビ各局の競うような報道合戦。とても大きな出来事なので、私たちも動向が気になるところです。しかしながら、こういうとき、私は冷静になりたいと思います。
 「誰」のためなのか、「何の」ためなのか…そのことを忘れて、空港の様子を密着的に取材を繰り広げている状況に私はもっと想像力を働かせてもらいたいと感じます。特にわざわざ報道陣から遠ざけるまでして、空港で飛行機を到着させたにも関わらず、そのことは無意味。リポーターからは見ることが出来ていない場所なのに、画像はあまり良くないまでも、北朝鮮からの家族が飛行機から降立つ瞬間を無理矢理映しだす…速報性が必要かもしれないし、生中継で瞬間を捉えることが必要なこともあるけれど、でも本当にそうなのだろうか?と思い、私はテレビのスイッチを消すことにしました。取材の仕方に嫌気がさしたからです。
 第一に考えなければならないことは何なのか。視聴者としても、そこまで望む必要があるのだろうか。もちろん「知りたい」という気持ちを否定するわけではないし、私も気にならないわけではありません。でも私は今日の報道のあり方には疑問です。
 また、様々な立場から今回の訪朝について態度表明がなされています。会見などを聞いていても「誰」「何」のための訪朝だったのかと考えさせられます。私の眼ももっと研ぎ澄まし、私の視点できちんと捉えたいなと思っています。この問題はとてもデリケートで、そして複雑で難しいです。その複雑さを理解しなければ見誤る気がしています。私自身の結論を出すまでにはまだまだ時間がかかります。歴史のことからも含めて、学ばなければ簡単に発言できないと思います。
 報道を受けとめる力、情報を的確につかむ力を身につける必要性を痛感させられます。これだけ情報が溢れる中で、私たちはその‘力’について次世代に伝えきれているだろうか?そんなことも考えながら、私は再び会見を見ているところです。

投稿者 hisaka : 2004年05月22日

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