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2004年05月21日

まずは見積もりをしてから・・・・

 議会運営委員会の有志メンバーで府中市を見に行きました。正式な視察ではありませんので、とても気軽でした。
 府中市では市民談話室というスペースがあり2台のモニターを設置。議会中はライブ中継されるそうです。私たちが府中市がどんな手法で議会中継をしているのか見に行こうと考えた理由は、予め調査をしていた議会の放映にかかる経費でも府中市が非常に優れていたからです。厳しい財政状況の中でも、一部からでもテレビ放映を進めようとまずは庁内、府中市のように市民のくつろぎスペースはありませんので、ロビーにあるテレビで中継できないかと考えています。
 町田市のようなインターネット経由での放送には莫大な設備投資がいること、また多摩テレビなど地元ケーブルテレビに協力を依頼するにしても放映権を購入し、さらには技術者への人件費も必要になり(ノーカットで…と考えると一日約100万円弱くらいは見込んだ方が良さそうとのこと)、今の多摩市議会では一気にそこまでは進めないだろうと考えました。他の自治体では地元ケーブルテレビが市長の施政方針などを取材の一貫で放映することもあるようですが、これは私たちが目指している議会の中継とは違います。
 しかしながら、市民からの要望もあり、3月議会では陳情も採択されていますので前向きに取組みたいという思いがあります。そこで、とても不十分だけれども庁内のモニターで見れるようにしてみて半歩前進としたいとの方針です。おそらく市役所に私用で立ち寄った市民は議会が開催されていても、そのことには全く気がつかないでしょうし、また職員にとっても、管理職でなければ議会を見る機会がほとんどないと思いますので半歩も進めないかもしれないけれど、少しは効果を見込めると考えます。
 
 府中市での初期投資がもっとも少なかったので、「これはいい!」と足を運んだものの、結局府中市では、もともと議会中の職員控え室にモニターがあり、既に固定式カメラが2台設置されていたため、経費面では配線とモニター購入とその他という内訳でした。このカメラは旧式でズーム機能などがなく議席側と答弁者側がそれぞれ全体的に映るようになっています。そこで談話室には2台のモニターが設置されていたわけです。これに倣うとすれば、ズーム操作の人手もいらないわけですが、それで十分と言えるのかは議論の余地がありそうです。また、合わせて録画をしておけば、他の公共施設等で見れるような貸出しもできるということで考えていますので、そのための設備投資は必要だと考えています。
 さて、あとは「お金」の問題です。結局は市長にしか予算提出の権利がありませんので、議会の方から市長に‘お願い’をするカタチになります。なるべく経費はかからずにという思いはありますが、やはり最低限の設備投資をしようと考えても府中市のようには行かなそうです。
 さらに、府中市でも議論の発端はやはりテレビ中継から始まり、その議論の経過の中ではケーブルテレビ利用やインターネット中継等のことも検討したそうですが、あまりの経費を考えて、今の庁内だけでの放映と結論を出したそうです。裕福な自治体と思える府中でもきっと費用対効果も考慮した上で思いきった設備投資に踏みこめていないということを聞き、私たち自身がどう考えるのかという問題だなと思いました。
 議会中継と言うのは一見すれば、議会の問題と捉えられるかもしれませんが、これは行政サイドでの問題にもなるわけです。議会の場でどのような政策討議をしているのかが公開されるわけですから、決して議会の透明性を高めるだけの効果だけを期待されているわけではありません。
 つまり多摩市の政治・行政を透明化する手段であると考えれば、「議会費」としてだけ予算計上をしない方法も検討できます。いずれにしても、まずは「見積もり」をしてみようとの話になりました。私たちとしては大型電気店に頼めば、少しでも安く・・・という努力をしてくれそうだと考えたのですが、「市に登録をしている業者でなければ契約することは出来ない」とのキマリがあることをすっかり忘れていました。議会事務局の方にそのことを指摘されて、「あーっ、そうか・・・」と一同一瞬ため息をついてしまいました。とはいうもののキマリはキマリ。
 次の時に見積もりが出てくるのですが、一体どのくらいの投資が必要なのか…ちょっとドキドキです。

投稿者 hisaka : 2004年05月21日

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