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2004年05月10日

質のいい議論をするためには・・・

 議会運営委員会で今年度の決算特別委員会の進め方を議論しました。今までは議員の半数で審査をしていましたが、「全員」で行うことでは一致しています。議会運営委員会は合議制なので、とかく現在の議会状況においては全ての会派の見解一致でなければ何事も進まないのです。その点では、会派代表としての議会運営委員会のメンバーそれぞれが落しどころを見つけながら、後ろ向きではない結論を導き出すことが必要です。
 予算…でなく決算重視と言うのは、行政に対する評価を強化して、費用対効果も含めて税金の使い道を把握するためには当然のことと考えます。それについてもどの会派も一致した見解であり、何とか今までの決算特別委員会とは違い、もっと議論が出来るような手法で審査をしたいということを否定するわけではありません。
 今日の話合いでは、私の会派を含めて3会派が全員方式で、まずは予算特別委員会の時と同様に5日間、発言時間は持ち時間制で本会議場にて開催することから始めるという意見でした。他の3会派はより詳しく、質の高い議論をするために現行4日間の審査期間の前半を全員で本会議場にて総括的な質疑をして、残りの2日間で委員会付託により審査をする方法を提案しました。
 確かに、少人数で、さらには委員長の微妙で上手なさい配があれば、委員会での審査方式も考えてもいいかなと思いますが、私たちの会派の立場、そして私自身としても、文教常任委員会所属の委員がいないために、委員会付託方式を現段階で採用することには同意しかねます。

 私は、そもそものこの議論が「会派制」を前提にして成立していると感じています。一人会派やまたは二人会派の場合には、決算審議が分割されて委員会付託方式になったならどうなるのでしょうか?議会では一人会派の人でも全部の委員会の模様などを把握出来るようにと、一日一常任委員会開催の方式を採用するなど、会派というまとまりも重視しながらも一人会派というよりも、議員一人一人が市民からの負託を受けていると言うところに立脚しながら、議員個人の権利にも配慮をしてきたはずでした。しかしながら、委員会方式で審査をすると言うことになれば少人数制で質の高い議論が出来るというメリットはあるものの、議員一人一人という視点から考えた時には少し慎重に考えてみたほうがいいように思います。

 さらには委員会付託したとしても、本当に詳しく議論が出来るのかも疑問です。本会議場で質問をしていても、個別議員または会派からの其々の立場見解で質疑をするだけで、それが議会全体の声として市長に届いているとは思えません。委員会として、議員どうしが議論をし、その上で「議会見解」が一つにまとまった上で、行政側に意見を投げかけた時、その力は大きいと考えますが、例え、委員会付託したとして発言時間は長くなっても、結局、個々個別の質問を各会派や議員の立場からするだけに留まっては、なにも変らない気がします。
 委員会付託方式は質の高い議論を進めるため…ということですが、「質の高い議論って何?」と思います。質の高い議論をすることと、一人一人の発言時間が長くなることとは決してリンクしません。発言時間が長くなれば、重箱の隅をつつくような質問が続くと言うことも考えられ、これは「質の高い議論」かと言えば、私は疑問です。

 結局、今日の議会運営委員会では見解がまとまらず、次回の委員会の時まで結論が持ち越されるような形になりました。 
 しかしながら、このように何とか議会を活性化させていきたいと議論が進み始めていることは確かです。今まではずっと変わらず現状維持で進んできたわけですが、それでは時代に対応出来ないことを認識して、模索していること自体、議会に活力が出てきた証拠です。

投稿者 hisaka : 2004年05月10日

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