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2004年03月01日

施政方針演説 

 3月議会の初日。先日、議会運営委員会で話題になった市長の行政報告に対しての動議も出ず、淡々と議事は進みました。
 市長の施政方針演説がありました。これは事前に案が配布されています。これに対する一般質問をする議員もいます。今年度の大きな流れをつくっていく重要な指針です。早速、市の公式ホームページにもアップされていました。

 昨日のPPTのシンポジウムでも遅れて到着した市長からの一言がありました。PPTのプロジェクトは市と教育委員会から後援をとりつけているので、やはり市長からの一言をいただくのは礼儀かなと思いました。
 しかしながら、そのときのシンポジウムで市長が来たとたんコーディネーターの方が気を遣い「市長さんがいらしてくださってますが、どうですか時間ありますか、せっかくなので一言いただきたいのですが?」とのフリを受けてか、パネリストの一人が本音をポロリと冗談混じりに「日本人って何だか中央が好き…というか、例えば「市長」…みたいな…妙に気を遣うというか…。」との発言がありました。私もどちらかといえば、そう思いました。
 市長はシンポジウム終了までおつきあいくださり、そして最後、「3分くらいいいですか?」ということで挨拶がありました。ところが、今の市長の状況を物語るように口をついで出たのは「今、多摩市はとてもきびしい財政状況に置かれています。」ということでした。そこから現状の説明がありました。
 PPTのプロジェクトは第一小学校の建替えワークショップのメンバーが中心で、もともとは財政難で建替えの基本設計が先送りにされたことを機に発足したとの経緯があります。市長もそのことはわかっているのだと思いますが、正直、このプロジェクトは行政が財政難であってもなくても関係ない!そんな気持ちで動いているのです。行政にお金があれば支援を求めるのか?…多分、求めないと思います。「自分たちでやっていく」という強い決意があるからです。
 そのことをどう評価してくれているのだろうか?あまりにも「財政難」を強調しすぎた市長の挨拶に、私は会場の隅でさみしくぽっかりした気持ちになったのは言うまでもありません。

 さて、施政方針演説。やはりこちらも「財政難」に焦り、なんとかせねばならないという恐らく市長の並々ならず決意があるのでしょう。それがにじみ出ていたように思います。そのことは最後「スピーディーにしかもプロセスを大切にという二律背反する命題を抱えながら、改革に取組んでいかなければなりません。」という言葉に象徴されていたと思います。待ったなしで進む歳入の激減に対処しながらも、費用対効果では疑問が投げかけられることもある市民参画(プロセス重視)を進めていかなければならないということです。
 それは確かに二律背反することかもしれません。でも私は何もかもを一緒くたにしてとらえすぎ、財政難にとらわれすぎているように思えてなりません。スピーディーに取り組めるところはあります。そしてプロセスを大切にしなければ結果が出せないこともあります。その色分け、区分けをしたならば、二律背反する命題の解決方法が自ずと見えてくる気がするのです。スピーディーに取組むこと、そのスピーディーであるかないかは誰が判断するのでしょうか?行政なのでしょうか?
 「市民には市民の持っている時間」があります。まちづくりがゆるやかに流れていく時間を大事にしないで、行政のスピードを市民におしつけることが逆効果にならないだろうか?今、そのことを私はとても危惧しています。

投稿者 hisaka : 2004年03月01日

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