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2004年02月27日

よくわからない年金改革

  あれこれフォーラムで石毛えい子さんを招いて、年金改革についての学習会をしました。新聞などの報道を見ていても、とりあえずは離婚時の年金分割はどうやら実現しそうだということだけしかわからずに、あとは給付と負担のバランスなどチンプンカンプンだな…結局は私たちの世代がどうなるのかはわからないな・・・どうするつもりなんだろう?というくらいにしか理解できていません。
 どちらにしても社会保険システムそのものが破綻しているわけですから、これを解決するための新しい仕組みを構築することが必要ですが、どんなシステムをつくるにしても「移行期」をどうしていくのかが一番の問題だなと思っています。今日の話でもそう思いました。

 たまたま、朝まで生テレビでも年金改革がテーマでした。システムの変更と政治的な思惑とが絡みあっていることだけが妙に印象づいたままいつのまにか寝てしまっていました。 「政治ショー」みたいな感じであまり好きになれずにいる番組のひとつです。

 石毛さんの話の中で一番驚いたことは、今回の年金法の改正について、今までは5年ごとに見直され、その度に保険料の改定などが行われてきたわけですが、この改革では永久方式を取り入れることが考えられているので、今までのように定期的に年金法の改正をしないことが前提になっているということでした
 今は年金制度は世帯単位になっていますが、生活者ネットワークでは個人ベースで年金システム「年金一元化」を主張しています。特に第3号被保険者制度に対しては以前から疑問を投げかけています。ネットのメンバーというのは第3号被保険者の立場にある人が多いので、ここはちょっと面白いところかなと思っています。私たちが考えているのは働き方が多様化している世の中に合うようなシステムにしてもらいたいとの考えかたです。特にパートタイマー、派遣社員、ワーカーズコレクティブなどどのような働きかたであっても社会保障がきちんと保障される仕組みの構築を主張しています。「応能負担」の考え方です。
 今回の改正でネットの主張の中では離婚時の年金分割のみが実現し、これはうれしいことですが、このようなシステムの抜本的な見直しを今後はする予定なしというのが今の政権の考え方と判明したのです。要するに、今の政権では私たちのその他の提案は実現性が無に近いということになります。「えーっ」というため息しかありません。
 「少子高齢化」で支え手が減少するから、年金給付についても徐々に厳しくなっていく…これは誰が考えてもわかることだと思いますが、この現実によってオブラートに包みこまれている部分があるような気がしてなりません。すっきりしないのです。ちゃんと情報公開されているのかな?とやっぱり不信感が募ります。
 そもそも政治への信頼感がないことが飛び火していることが大きな原因です。制度改正をいくらやったって、市民の不安感が解消されるとは思えません。そのことはマスコミでの世論調査でも明らかです。とっても最悪な状況だなと思います。
 「みんながどうすればいいのかわからない」のか「わかっているんだけれど諦めている」のか…?とにかく先が見えないことだけがわかり、暗い気持ちになり学習会を後にしました。

投稿者 hisaka : 2004年02月27日

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