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2004年02月11日

目的はなにか。

 朝からネットの運営委員会、途中から政策ゼミ、お昼休みをとる暇もなく障害者施策に対する意見交換とネットで主催をしたイラクについての学習会に団地の建替え問題についての話しを聞いて…と1日が慌ただしく過ぎていきました。
 政策ゼミではいよいよ一般質問の通告書に向けてラストスパートですが、何でもそうですが「期限が迫る」ということで湧いて来る力ってすごいなと思ってしまいます。私の意見もありますが、政策ゼミのチームメンバーたちの意見を自分の意見として消化していかねばなりません。ようやく議論にも熱が入ってきた気がします。ぎりぎりまで話合いをしていたので昼休みをとる間もなく次の約束の時間が来ました。
 
 行財政診断白書、再構築プランの内容も含め、知的障害者の通所授産施設に関する話でした。どこの自治体でも似たような状況はあると思いますが、社会福祉協議会(社協)は自治体の福祉施策の担い手として一定の役割を果たしてきたと思います。しかしながら、現在では社協だけではない担い手が多く成長し、活動を展開しています。社協の役割は何かを問われる時代に入っていることは確かです。さらには社協は財政的にも自治体からの手厚い支援(委託金、補助金含め)を受けているので、議会などでも問題だと指摘されることが多々あります。その意味でも役割、在り方など等「見直し論」が出ています。
 
 そのような流れを受けて、これまで社協が運営している様々な事業の在り方にも見直しが迫られているのですが、当事者の立場からすれば、今までのやり方で問題少なく運営できているものを変えて欲しくないとの意見が出るのも当然です。今日の話しで出てきたのは知的障害者の通所授産施設関連のことでしたが、地域で障害者の働く場づくりについて今までは社協が全面的にバックアップしてきた方式を変えていく時期にある?と考えつつある市の方針への不安の声を聞きました。
 現在、障害者の就労の場は不足気味です。市のほうでも今後場所の確保として新たな授産施設の設置も視野に入れて考える必要がありますが、それについて必ずしも今まで通りの手法でやらねばならないというわけではありません。もっと別の効率いい手法の検討も出来ると思います。
 そうとは言え、現在に至るまでのやりとりでは、社協運営での施設を増設する計画もあったようです。その経過も踏まえた上で話しを聞けば、既存の手法のままで就労の場が増えることへの当事者の期待感は大きかったことと思います。だからこそ、反動として、市の方針が転換しようとしていることへの反発が出てくるわけです。
 でも、時代環境が大きく変化しています。要は地域に障害者が安心して働ける場が増えることが大事なことで目的です。その場所の運営主体は社協でなくてもいいわけです。質の確保をどう図っていくために、行政は例えば評価システムの構築などを行なっていけばいいと考えます。目的は社協運営の授産施設を増やすことではないはずです。いかに地域で共に暮すが実現できるのかということです。その目的をきちんと見据えることが重要です。行政だけではなく、当事者含め市民もその目的が共有できなければならないのです。今までの関係性もあるので、理解しあうことがなかなか困難というのが事実のようですが、私自身は行政の一方的な裁量で結論が出た…という状況にならぬよう事を運んで欲しいと思っています。「目的が何か?」というのがとても大切です。

 そして、それと同じようなことを感じたのは団地の建替え問題でした。建替え問題では一番注目されているのが諏訪2丁目団地です。一見、その地区に住んでいる人だけの問題と片付けられそうな気もしますが、これは全市的な問題で、「諏訪2丁目の建替え」ではなく「ニュータウンの再生」という視野で取組む必要があります。目的は「ニュータウンの再生」にあります。このことがニュータウン面積が半分以上を占める多摩市の再生にもつながるからです。目的が「諏訪2丁目の建替え」に集約されたかのように、市民の眼に映った時に全市的な課題にならず市民の共感も得られなくなります。「目的がどこあるのか?」という視点を定めた上で、問題解決を図っていかねばならないと思いました。

投稿者 hisaka : 2004年02月11日

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