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2004年01月28日

自治体の仕事は借金の返済?!

 昨日、来年度の予算概要案について説明を受けたのとちょうどいいタイミングで、今日は市民セクター政策機構が主催する自治体公共政策研究会の財政についての学習会に行きました。
 財政の問題は学んでも学んでも…とても奥の深い難題だと思います。分権時代だとは言え、まだまだ国の影響が大きく、「三位一体」の改革も骨抜きだと批難されているとおりです。
 とにかく借金を借金で返済し、どんどん雪だるま方式で借金が増えつづけていることだけはわかります。一体どれくらいの借金があるのかよりも、本当に使ってもいいお金がどれだけあるのかを知りたいなと思います。
 今日は初めて見る資料がありました。それは総務省からの「内かん」という資料です。これは「私的なお手紙」という意味の言葉だそうですが、何てことなく国から地方への「指示書」にしか思えないお手紙。通達のようなものです。この中に地方が予算編成をする時の留意点などが縷縷書かれているのです。昨日の予算概要説明の時に「所得譲与税」が人口按分で税源として来るので約2億円くらいの増になるという説明がありましたが、ちょうど今日は「内かん」の記述を見ながら、そのことを確認しました。しかしながら、まだ決定ではなく、3月国会で正式に議決されなければならないので、もし否決されたら(ということはないのかもしれませんが)、なんという「皮算用」だったのかしら…?という事態に陥るのです。自治体の予算編成が綱渡りのような状況の中で行われていることがよくわかりました。
 それにしてもこの「内かん」という文書なのですが、とても分厚くて字がぎっしり。読み方のコツがあるそうです。「なお~」から始まる文章のところに重要なことが書いてあって、所得譲与税についての記述ももちろん「なお~」。さらに「慎重に対処されたい」と書いてあるのは、慎重に対応しなさいと言うことですが、「特に慎重に対処されたい」と書いてあるところは「やってはいけない」と読み替えなければならないそうです。官僚のつくった文章の読解力をつけるだけでも時間がかかりそうです。

 何はともあれ、国でも地方でもデフレ時代の財政運営の仕方を知らないという状況。経験がないから行動のとりかたがわからないのだといいます。自分のお財布の中が寂しくなったら、それなりの行動をとるよなあ…と私は自分に置き換えて考えてしまうのですが、そんなに単純で簡単な問題ではないみたいです。
 国の動きなど新聞を読んでいるだけでは不十分だということを学んで帰ってきました。

投稿者 hisaka : 2004年01月28日

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