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2004年01月25日

本当に独立性を保つためには・・・。

 多摩自由大学の「監査委員制度」についての講座がありました。監査委員をめぐっては6月議会の時に、ものすごく悩んだ問題の一つです。結局は現在の法律のもとでの限界を感じるとともに、この法律に縛られている中では本当の独立機関として、「行財政の適法性及び妥当性を監査するして、行政の公正かつ効率的な執行の確保を図る」のは難しいと思いました。そもそも市長による人選が行われるということ自体が問題です。おまけに議員より一名選出しなければならないわけで、その議員がどんなに高潔な人であったにしても、どちらかと言えば市長よりの立場にいる人ならば「公平性」をどう担保してくれるのかと思います。ただ単に領収書のチェックをするわけではありません。公平な視点から税金の使われ方を見るのが仕事です。一部住民の代表として議会に籍を置く議員が監査委員になることに無理があるのです。
 同じように教育委員の選任などでも「独立性」があると言われながらも、結局は市長が選任するする仕組みになっているわけで、もちろん議会が承認することは必要ですが、ほとんど「形式だけ」のものなので、本当に独立した機能を持ち合せているかと言えば、それも形骸化していると言えます。そもそも独立していそうだけれど、お財布の紐を市長が握っている時点でアウトなのです。

 「悪しき法律」だと思います。監査委員という制度は必要。国で決めてくれるルールとしてはこれで十分です。選任方法まで細かく決められる筋合いはない…と私は思います。地域ごとに「より独立」「より公平」を目指して選任方法を決定することに何の問題があるのでしょうか?
 都道府県や、政令指定都市、中核市では外部監査制度を設けなければならないそうですが、多摩市は該当しません。「公会計」というのは効率性だけで判断できない部分もあるので、外部監査制度が必ずしもいい制度とは言えないそうです。私もこれには同感です。
 しかしながら、現在の監査委員の制度には疑問です。地域のことは地域で決めると言いながらも、肝心のところで地域で決められない・・・というところが多々あります。ある意味、首長側にとってはその方が都合がいいのかもしれませんが…。本当におかしなことです。
 
 これ以外にも公務員のことについても同様です。「地方公務員法」という法律がありますが、この法律があるために、地方議会が何の力も及ぼせず…歯が立たないわけです。何とかしてもらいたいと思います。この問題については国会で頑張ってもらうしかないのですが、あまり「明るさ」が感じられないのが現実です。

投稿者 hisaka : 2004年01月25日

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