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2003年12月28日

一年間を振りかえる・・・その②【議会】

 選挙が終わり、市議会も新体制になりました。新しくスタートした市議会はまたもや会派乱立・・・から突然に「市議会の改革」を掲げた最大会派が誕生する波瀾の幕開けでした。
 この新しい会派が誕生したことについては賛否両論。けれども私は「会派って何?」という根本的な考え方、そして議会運営そのものについて大きく問題提起をしたという意味では一目置いてきました。
 主義主張がまったく違う議員同士が、政策で一致をしないけれども「こんな議会の運営ではダメだ!」という点で一致しての会派結成。私も現在の議会運営のあり方には疑問を抱く部分もたくさんあり、共感できるところもあります。けれども主義主張の違いがいざ本会議などの場面でどのように影響するのかと考えてきました。でも、あまり体制には影響がなく、最大会派とはいうものの、予算や決算、または個別条例で意見が違うところは議員が個々バラバラに挙手しているのが現状です。つまり同じ会派で賛成、反対が分かれることが前提で動いているために、当初私が考えていたよりは会派としての威力には欠けてしまって残念だなと思います。
 でも、代表者会議や議会運営委員会などでは議会を改革したいという方向性で私たちの会派が足並みをそろえられる部分もあり、心強くもあります。議会を変えたい!と思っている議員たちが緩やかに連帯できるのが望ましいかたちです。もちろん、どの議員も議会を変えて、もっといい方向にしていきたいと考えるのは当然ですが、実はその方向が微妙に違っているのです。
 例えば「政務調査費」について。私たちの会派では現行、宿泊費「上限一万五千円」をどうしても実費請求に変えるべきだとの主張をしてきたわけです。やっぱり一万五千円使っていないにも関わらず、支給されてしまうことには疑問だからです。しかしながら、代表者会議の場で全会派一致はせず、結局「上限一万四千円」ということで落ち着いたのでした。もちろん不服ですが、全員一致というヘンな規則がある限りは仕方なく、来年度から資金使途について「領収書添付」が原則となったので、そこで譲歩したというわけです。
 このように改革をしたい部分や価値観によっても方向性には自ずから違いがあるわけで、議会改革をすることがどれだけ大変かを思い知った一年でもありました。

 さて、新しい会派ですが、出来た当初はものすごい反発があったものの、まるで喉元過ぎれば熱さ忘れるかのように今では「そういうのもあり!」という感じで、淡々と議会の運営が進んでいるのが現状です。これは「泣くまで待とう」なんだろうか・・・?と私も静観していますが、「慣れ」なんだろうか?とも考えてしまいます。日本人的なのかな・・・とも思っているのですが。例えばこれは税金が上がった時は反発するけれど、あとは忘れたようにその状態に慣れてしまう…これと似ている感じも。

 議会改革に必要な力はやっぱり有権者、市民の力だと考えています。なかなか傍聴にまで足を運べるだけの余裕がないのが現実ですが、少しでも多くの人に議会がどうやって運営されているのかなど見てもらいたいなと思っています。「議会はダメ」「あてにならない」とか言われます。実際にそうかもしれません。でも本当にそうなのかどうかを有権者、市民が自身の目で確かめられるように条件整備をすることが必要です。現在、議会運営委員会では議会のテレビ放送を検討中です。早期に実現してもらいたいと思います。情けない話ですが「議会改革は議員の力だけではできない」正直、これが私の結論です。議員を動かす世論が必要だからです。

投稿者 hisaka : 2003年12月28日

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