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2003年12月20日

何を再構築するのだろう。

 今日も一日家でぐったりとしていましたが、ぐったりとしているわりには結構、意識が鮮明で、なぜか横になりながら「行財政構築プラン」のことばかりを思い出すのでした。

 行財政構築プランの市民説明会が25日からスタートします。年末年始の忙しい時期に、どれくらいの市民が説明会に足を運んでくれるのか少々不安です。しかしながら、日程的にこの期間がギリギリだと判断しているのでしょう。来年度の予算に間に合わせるためにというキツキツの日程の中で、私自身は市民の意見を聞くのはいいけれど、一体どのように集約していくつもりなのかと思っています。それ以前に、私は考えれば考えるほどに、「行財政再構築プラン」が全く再構築になっていないと思えて仕方がないのです。
 再構築というのは、例えば「A事業」と「B事業」をやめますけれども、そのかわりに「A'事業」とか新規の「C事業」をやりますよ・・・みたいに具体的になっているはずだと考えるわけですが、中味を見てみると廃止する事業や経費の削減を目標としている事業ばかりが目立ち、「構築」されたものの姿がどこにもないのです。ただ「新しい公共」ということばが掲げられ「・・・・したい」というイメージは語られているのですが、「再構築」と言えるようなところは見当たらないわけです。
 つまり私はこれは「コスト削減プラン」であって、「再構築プラン」にはなっていないという評価をしています。おまけに不思議なことがあります。現在、ごみの減量を話あっている審議会があり、そこでは「ごみの有料化」が諮問されています。まだ答申が出ていないにも関わらず再構築プランではさ来年度からの「検討・実施」と書いてあるのです。これはちょっと不思議です。まだ答申が出ていないのに、勝手に「実施」と書いてある・・・?
 そう言えば、議会答弁でそのまま置きかえれば本プランにはいたるところで「検討」「研究」という文字が見うけられるのも危険です。「検討」は一応前向き、「研究」はほとんど前向きじゃない・・・・ということだからです。先日の全員協議会で、ある議員さんはその表現方法について「遠慮しすぎているのではないか?」とやさしい遠まわしな言い方で行政側に詰め寄っていましたが、私は正直言って「これって、本当にやる気があるんでしょうか?」と言いたくなります。「何をどのように誰が検討するのか?」をちゃんと書きこんでくれなければわからないからです。
 このようにあいまいな書かれ方だと市民自身がどこにどのように意見を言えばいいのかもわかりません。特にしつこようですが、学校給食の運営について、行財政診断白書では民間委託の方向も打ち出されていて驚きでしたが、再構築プランでは来年度は手法の検討、そしてその翌年も翌々年も「検討」ということ。本プランは3年計画ですが、またもや3年間「検討しつづける」ハメになりそうです。これでは、相変わらずのナシノツブテ。意見の言いようがありません。

 何をどうやって再構築しようとしているのか?まだその明確なビジョン、柱が定まっていないように感じられて不安です。もちろんコスト削減は緊要の課題。しかしながら、本当に改革すべきところにどこまで踏みこめているのかは疑問です。市民説明会で市民からの率直な意見が出されるでしょう。それをどこまで生かせるのか・・・プラン自体は議決事項ではありませんが、しっかりと見守っていきたいと思っています。

投稿者 hisaka : 2003年12月20日

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