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2003年10月02日

決算事業報告書から その②

 たばこ嫌いの私を悩ますのが市タバコ税。昨年度は約7億円強の実績を誇っています。もちろん税率アップや税制改正なども伴うわけですが、とにかくタバコ税収入はうなぎのぼり!これだけ健康被害の大きさが騒がれていて、市役所内でも原則禁煙、市内の小中学校の敷地内でも全面禁煙なのに・・・。

 さて、このタバコ税が入るためには、なるべく多摩市内でタバコを買ってもらう必要があります。つまり市内でタバコ販売促進キャンペーンをする意味は少なくないのです。タバコ販売はもちろん許可制です。たいていの場合、販売店ネットワークというか業界団体にみたいなものが地域には存在します。それと同様に、市内のタバコ屋さんでも「多摩市たばこ増税収対策協議会」という組織を結成しています。でもこれへの加入は任意です。現在は会員は減少傾向にあり10年ほど前と比べれば20者ほど少なくなり、昨年は48人です。

 この組織の名前からもわかるように、この協議会はとっても市への貢献度が高い・・・と考えられます。「増税収・・・」ということで、市から、この組織には補助金が出ています。年間120万円です。10年前は40万円でしたが、いつしか82万1千円になり、ここ5年間は120万になっています。もちろん「喫煙キャンペーン」をしているわけではありません。現在は定期的な美化活動をしているそうです。それから例えば携帯灰皿やライターをおまけにして配布しています。そのための補助金です。

 要するに、増税収につなげるためにはもちろん販売努力をする必要がありますが、それはめぐりめぐれば・・・健康被害を広めていることになるのではないでしょうか?つまり、税収減としてのタバコ・・・健康に悪影響を及ぼすタバコ…この補助金の意味ってどう考えればいいのでしょうか?とても悩ましいのです。

 たばこを吸っていても病気にならない人もいるという反論がきそうですし、実際のところ、その言い分はあたっているのですが、それでもやっぱり私は禁煙キャンペーンのほうに力を入れるべきだし、美化ができれば喫煙したっていいでしょう!という考え方にもやっぱり賛成できません。

 私の知人で受動喫煙の健康被害の調査をしている人に話を聞きましたが、彼女曰く、現在の研究の中でタバコ被害と医療費との相関関係も進められていて、すでに禁煙を進めることによる医療費削減の効果がほぼ実証されつつあるとのことです。
 やはりそれを考えても、このたばこ増税収対策協議会への補助金は見直してもらいたいと思います。

 しかしながら、それにしても市役所の職員や議員をみまわしたところ・・・本当に愛煙家は多いです。ところで、長年愛煙家だった人(高齢者)がドクターストップでタバコをやめたとたんに早死にしてしまう・・・・ことを立証した面白いデータもあります。特に男性に多いそうです。つまり、そのことから考えるとタバコは『いきがい』を支えるツールにも入ってしまうということです!信じられない本当の話です。

 今日も一日、決算事業報告書を眺めてみましたが、縦割り行政で進められている事業を自分なりに横つながりにしていく地道な作業をしていると時間がいくらあっても足りないわ!と途中で投げ出したい気持ち、めげてしまいます。数字はもともと嫌いだし、自分でコスト計算書を見よう見真似で作ろうとしているのですが、その作業完了にはしばらく時間がかかりそう。

投稿者 hisaka : 2003年10月02日

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