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2003年10月02日

決算事業報告書から その①

 午前中は、ひとこと提案のまとめをしました。今回はテーマが「活性化」です。さすが10代の意見には聞くべきところあり!「多摩センターにマック3つ、ウエンディーズ2つはいらない。モス、ミスドが欲しい。」…なるほど、そう言われればそうだなと同感。
 それから多摩センターは銀行に行くためには絶対に雨に濡れなくてはならない…その点で永山は屋根つきで便利。唐木田駅を使用する人は多摩センターよりも永山の方がコンパクトにまとまっていていいらしい。
 落合地区に住んでいる人の意見でも、どちらにしてもバスで駅に行くのなら、多摩センターよりも聖蹟桜ヶ丘まで行ってしまう。その方が買い物にも便利との意見。これにも頷いてしまいました。
 多摩センターはとにかくあまり便利ではないそうで…私たちもどうやったら、もう少し活気が出るのかなあと頭を抱えてしまいました。
 
 さて、今日は午後から、決算事業報告書とにらめっこ。1989年度分(平成元年以降)からの事業報告書を議会図書室から借りてきて、まずはパルテノン多摩への投資額の推移を見ました。

 決算委員会を控えて、事業報告書だけではわからない内容について資料請求をします。でも、行政側に一方的に資料を請求すれば、それで事足りるわけではありません。特に行政から資料が提出されるのが、ぎりぎり決算委員会に間に合う9日。(決算委員会は14日からスタートします。)待っているよりは、自分で作成した方が早い感じもします。そこで今日は、データ作成をしたと言うわけです。
 ところが、残念ながら、昔の事業報告書はとても不親切なので、自分で調べるにしても調べきれないところがあるのです。そうなるとやっぱり行政頼みになるということがわかりました。

 この在り方自体が問題です。議員は本来自分で調査活動をすべきなのですが、要するに行政との情報共有ができていないために、資料請求をし、行政側に資料作成のお願いをする手間がかかってしまうからです。
 もちろん「資料を作成させて、行政にも勉強してもらわないと」と言う人もいるのですが、私は議員にも時間がたくさんあるので、出来る限りは自分で調べて自分で資料を作成し、それを職員にも提供しながら自分自身の問題意識を共有できればいいなと考えています。
 行政と議会との情報共有のあり方も今後の課題だと感じます。

 話を戻すと、私は多摩市は文化意識が高い都市だと思われていて、その象徴がパルテノン多摩だと言う人もいるので、文化薫る都市のためにどのくらいのお金を使っているのかを知ろうとしたのです。
 
 何と、1989年度以降では総額約140億円、そのうち事業の補助金だけでは約64億にものぼ巨額投資額、残額は施設の管理運営委託費です。どちらも外郭団体である(財)多摩市文化振興財団に拠出しています。途中からエクセルデータに数値を入力するのが恐くなり、さらには合計をするのも恐ろしくなりました。
 ちなみに1990年度からの10年間は年間約10億円以上ずつ投入しているのです。ようやく今年度約8億6千万円で1989年並に戻りましたが…。

 ひとこと「すっごーい!」と思いました。さらに付け加えると管理運営している外郭団体に対しては、これ以外にも事業委託などが数件あるのです。それに施設買取り費(借金返済)や、日頃の修繕費も別途存在しています。
 
 本当に、冷や汗ものです。この豪華施設って一体?

 その一方で、文化に親しむ心は子ども時期が肝心で、やっぱり子ども時代にいい音楽を聞いたり、いい絵画を鑑賞することなどが重要なことだと思っているわけですが、いわゆる「一流品」に触れる機会として、市内公立小中学生たちへの鑑賞教室は年々予算が削られている始末。本当にこれでいいのかしら?と思います。一回の鑑賞教室には約3百万円。パルテノン多摩への巨額投資に比べれば…。現在、鑑賞教室は現在小学校6年生のみになってしまいました。
 これは週5日制がはじまって忙しいからなのでしょうか?私はパルテノン多摩が本当に有効活用されているのか少々疑問です。
 
 
 それにしても、決算の報告書も昔から比べると、情報がていねいに載せられていて、わかりやすくなってきたと思います。昔の報告書を見ると、税金を使っていると言う意識の希薄さを今以上に感じます。各事業にどれだけの税金を投入しているのかが一目瞭然で事業内容とともに分かる今の決算書はものすごく水準アップしています。昔のをひっくり返して内容を見てみると、まるで「どんぶり勘定」ではないだろうか?と勘違いされても仕方ないような決算書の作り方をしているのです。

 決算書はとても重要です。1年間の間に、どんな風に税金を使ってきたのかを市民に知らせるものだからです。その意味で、ようやく『市民に見せるための資料』になってきたなという印象があります。行政の意識変化が感じ取れた一日でした。ここは大いに評価すべき点!
 
 それにしてもパルテノン多摩に毎年、ジャブジャブ税金が注がれているのかと思うと・…。人気不足の多摩センター。そこにあるパルテノン多摩。正直、気が遠くなりました。

投稿者 hisaka : 2003年10月02日

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