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2003年10月01日

‘市民抜’にすればいい。

 自治基本条例の市民説明会の最終回。ベルブ永山で開催されました。今日は26名が参加しましたが、私が知らない人は4人のみ。あとは皆さん、どこかで接点のある方々でした。まちづくりに対する市民意識は高まっているとは言え、自治基本条例というテーマは市民にとって身近に感じられないと思います。通常、法律や条例などを意識して生活している人はほとんどいないはずです。仕事上で常に法令などを駆使している人は別としても…。
 でも、そんな中で行政の呼び掛けに応じて、市民自治基本条例の制定に向けてチャレンジする市民たちがいるわけです。今日の説明会の中でも、当初は20人ほどの市民が集まるかと予想をしていたけれど、ふたを空けてみれば約60名ほどの人たちが条例づくりに集まってきてビックリしたとの話がありました。行政の予測が外れたところには、市民意識の高まりや変化のキャッチするアンテナに狂いが生じていることが見うけられると思います。

 説明会は淡々と進められました。私が一番気になったのは、説明の中で「第4次総合計画に基づいて自治基本条例を制定することになりました。」と言いましたが、ここからして全くの誤り。正しくは「計画に基づいて(仮称)市民自治基本条例の制定に取組んできました。」と言うべきところなのに、そこまでをも変更してしまうとは…あんまりだと思いました。

 さて質疑応答では、「市民が主役と言っているのに、まちづくりの主体として市民・議会・行政と横並びになっていることに退化を感ずる、市民が主役が退いている」との発言から始まったように、質問をした市民の多くは「市民」という‘ことば’に拘りを持つようでした。
 一言で言うと「市民は入れないと言うことですね。…だったら条例文の中から『市民』という言葉を全て外してしまうのはいかがですか?」という問題提起には、会場もわきました。行政も苦笑いでした。徹底的に「市民抜」にしてみたら?という意見です。
 
 そして今後の進め方についても、こうやってアリバイ作りのように説明会を開いて、結局は「ご意見伺いました。」で終わってしまうのか?今まで市民参加、市民主導で進めてきたけれど、最終的には行政主導で条例制定をするんですか?…それではこの条例に言う「自治の精神」に反しますよね…という意見も出ました。
 とにかく行政も市民も前向きな姿勢であることは変わりないのなら、あとは歩み寄りをどのようにしていくかが問題なのです。「キャッチボールを大事にしてほしいです。ここで言った意見を受けとって、その後どうなるのか?それが気がかり。ぜひ、もう一度、今日の説明会の中で投げた意見に対する行政の返しをお願いしますよ!」と発言もありました。
 その発言についてすかさず「『お願いしますよ!』ということ自体がナンセンス。『やってくださいよー』『そうか・・・やってみようか・・・。』となるのが自治の形でしょう。市民が行政にお願いをしていると言うところが問題なんだよ。」と一言。行政はパブリックサーバントなんだからとの意見があったように、‘まち’のオーナーは市民なのです。

 行政側はちょっと答えにくい質問には「ご意見として承ります。」の一点張り。承った後どうするのかを、なるべく早くに示してもらいたいと思います。今日の説明会では12月議会での提案を目指すので、10月中旬には条例案を確定したいとの話でした。でも…「つくる会」では既に10月中旬にもワークショップを開き、行政素案に対する意見をまとめる予定になっているのです。…って言うことは「つくる会」の意見を聞かないってこと???
 今後の雲行きはあやしいと言わざるを得ません。

投稿者 hisaka : 2003年10月01日

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