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2003年08月29日

請願とか陳情。

 毎議会に請願や陳情が提出されます。私はそもそも「請願」、「陳情」ということばが嫌いです。思い浮かぶのは江戸時代とかの農民一揆です。お殿様などエライヒトがいて、そこに懇願するようなイメージが色濃いのです。
 特にことばそのものを辞書で引いてみても「請」というのは‘乞うこと’だし、陳情もどちらかというと主観的な‘気持ち’を述べるという意味で、むしろ議会が市民に対して話題提供をお願いするのが本来の方向性かな…と思うのに、どうも市民から「お願いされる」という流れが強すぎる。何となくイメージ的に市民が‘弱い立場’になってしまう気がして、せめて「市民意見提出権」の行使ということで「請願」「陳情」という名称変更の必要性を感じます。名称を変更しても実質が伴わないのなら仕方ない…と言われそうですが。

 9月議会には多くの陳情等が提出されていますが、一番困るのは「補助金増額」についての要請など公費負担増を求める内容のものです。財政状況を見ていると安易に公費負担増を行政に求めることが出来ない現状があるからです。もちろん提出者側の立場や気持ちは理解したとしても、議会としても今後の税分配の方向性をきちんと整理しなければ、公費負担増の道すらつくれないと思うからです。
 今日は会派で提出された請願や陳情について話し合いをしましたが、そう無責任な取り扱いは出来ないというところでとりあえず一致しました。

 公費負担増を行政に求めておきながら、どうやって増額できるかは行政で考えてくださいというのは、あまりにも議会としても無責任すぎる…そのことを思うと陳情や請願の在り方も今後変わってくるように思います。
 つまり市民側もただお願いをすればいいのではなく、議員側もただお願いされればいいのではなく、市民が抱えている課題をどのように解決していけるのかをまずは一緒に考えてみる…解決策の目途をある程度つけながら行政に対して要請をしていかなければ説得力に欠けると思うのです。
 課題だけを採り上げ解決策については行政に丸投げするのではなく、課題解決策を持って行政に提案していくスタイルの議会へと変えていきたいものです。

投稿者 hisaka : 2003年08月29日

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