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2003年08月18日

限界はあるかもしれないけれど。

 夏の暑さは勘弁してもらいたいと思うほうですが、やっぱり夏には夏らしくあってもらいたい。季節がちゃんと来ないのは寂しい感じがします。

 朝遊説をしましたが、お盆あけとは言っても、まだ人がいつもよりは少ない感じがしました。今日は永山方面側で「ほうれんそう」を配布しましたが、目を合わせてくれる人が増えたように感じます。今朝は「行財政診断白書」について連呼してしまいました。なるべく多くの人にこの白書の存在を知ってもらいたいからです。でも、そう簡単に人は動かないことだけはわかります。とにかく改札をめがけて急ぎ足で歩く通勤人たちがほとんどです。私の力だけではとうてい及ばないのです。

 今日は午前中には一般質問に向けて打合せをしました。午後から「行財政診断白書」についてレクチャーを受ける予定でしたが、急遽とりやめに。おかげで午後がフリータイムになったので改めて白書を読んでみました。
 私は「見直しのバランス」がとても大事だと考えています。この白書の中では市民サービスの見直しにおいて、
①法令により関与が定められているもの
②市民の生命、財産、権利を保護するため、特に行政が関与する必要があるもの
③市民が社会生活を営む上で最低限必要な生活水準を確保するため、特に行政が干与する必要があるもの
④施政方針上の重点施策に位置付けられ、特に市の関与が必要であるもの
以上の4点は検討対象から除外するとなっていますが、それらにどんな事業があてはまるのかがどこにも書いていないのは不親切に感じます。もちろん書いてしまうと、さらに膨大になるのかもしれませんが、②~④までの「特に」という言葉がポイントだと思います。どんなものを「特に」だと考えているのでしょうか?
 「聖域なき見直し」というのは例外を設けずに全てを見直すことだと考えていたので、そのあたりが少々疑問です。だからこそ、私はもう少し「見直しのバランス」をとってもらいたいと思います。公共施設についても「公共性カルテ」を用いて公共性診断をしていますが、‘診断’結果の客観性がどのくらい担保されているのかも市民側で検証する必要がありそうです。これは市民サービスについても同じだと思います。
 …とこのように、行財政診断白書は「市民の意見を集める土台であり、市民自身が考えるための材料」として位置付けられているので、疑問点などをどんどん声に上げてもらいたいと思っています。でも、せめて名称を「多摩市行財政診断白書‘試案’」くらいにしてもらいたかった気がします。この白書を手に取ると‘案’であることは感じずに、これが全てだと勘違いしてしまう恐れが大いにあるからです。
 いずれにしても議論を巻き起こすためにせっかく作った白書です。白書を生かしていきたいという行政側の熱意をもっと市民に伝える努力をすべきです。それがまだまだ不十分な気がしてなりません。もちろん、私も限界があるかもしれないけれど、できるだけ多くの人に白書の存在を伝えていきたいと考えています。

***多摩市ホームページ:白書に関する市長のメッセージ掲載されました***

投稿者 hisaka : 2003年08月18日

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