« 続・補助金改革を学ぶ | メイン | 参考人を招致! »

2003年08月07日

パブリックコメントの集め方

 多摩市の男女平等施策についてのヒアリングをしました。東京ネットで所属している女性部会での宿題です。女性部会では特にパート労働条例を提案しようとの目標を掲げて、調査活動などをすすめています。
 さて、多摩市には「女と男が共に生きる行動計画」があります。もともとは1984年に「婦人行動計画」が策定されましたが、これが第1次計画。第2次計画としての現在の行動計画は1994年に策定され、1999年にTAMA女性センターが開館し、その後2001年に改定されています。
 特にこの行動計画の中での取組み事項、いわゆる男女平等推進条例の制定が棚上げ状態にされてきましたが、今日のヒアリングでもやはり「策定する目途がたっていない。」との答えでした。その理由は、市民自治基本条例制定との関連で‘必然性’などを調整中との前置きはあったものの、条例があっても実効性がなければ無意味という市長の考えが強いようで、男女平等条例として個別条例を制定するつもりが、そもそも無さそうな口ぶりでした。
 条例の実効性を言う前に、行動計画の実効性を問うて欲しいと思いました。一応、行動計画の各項目に沿った形では年度ごとに進捗状況を管理し、今年も昨年度の進行具合をチェックした総括冊子が完成したみたいです。男女平等推進条例に関しての進捗(実績)は、行動計画がスタートした2001年度は「資料の収集に努めた」、2002年度は「資料の収集に努めた」、そして今年の予定としては「調査、研究」とのことです。
 「調査します」「研究します」というのは、通例、議会の答弁においては「やりません」「動きません」の意思表示だとされています。一体、この推進予定をどのように解釈すれば良いのでしょうか?2年間も資料収集に努めたというなら、その成果(どのような資料や情報収集をして、情報分類や整理をしたのか)を公表してもらおうと思います。そしてどんなメンバーで調査や研究が進んでいるのかについても関心があるので次回のヒアリングの質問事項に加えたいと思っています。

 ところで、プレス発表された「行財政診断白書」。一応、ヴィータ内の7階のエスカレーター前には交通マスタープラン中間報告に対するパブリックコメント募集のために机がおいてありました。その机に張り紙があり、「行財政診断白書については情報ライブラリーへ」という表示。さっそく情報ライブラリーへ行ってみましたが、白書はたった一冊、しかもひっそりと置いてあり、おまけに机にヒモでくくりつけられていて、移動させることも出来ず、机は狭いし、ゆっくりと目を通したくなる、通せるような環境に設置されてはいませんでした。まさに‘カタチ’だけのご意見募集ではないか?と思ってしまいました。
 本当に市民の意見が欲しいのなら、せめて3冊くらい用意してもらいたいし、机ももっと広々としてもらいたい。しかも、情報ライブラリーではなく、市の出張所の入り口など目立つ場所に置いてもらいたいと思いました。
 白書にはとても重要な事が書いてあると思います。時間をかけなければ内容を理解することもできないはずです。おまけに字は細かくて、小さいので「老眼には辛い」というのが市民の声でもあります。たくさんのデータなどがあるので、ちょっと市民には不親切かもしれませんが、字の小ささは諦めるとしても、本気で市民の意見が欲しいと思うなら、もう姿勢や意欲の見せ方を考え直した方がいいなと思いました。

投稿者 hisaka : 2003年08月07日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/433