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2003年08月05日

続・行財政診断白書

 予定だと、本日「多摩市行財政診断白書」のプレス発表。昨日中に議員には各自に白書が配布されているということだったので、午前中に取りに行きました。
 概要については、つい先日の会派代表者への説明会で知らされていました。実は、その時から期待は大きいけれど、何となく不安な部分がありましたが、その思いがどうやら的中したようです。

 もちろん、今後はこの白書を踏まえて、公募市民を含む行財政診断市民委員会により方向性が見出されるとのことです。でも、どうしても行政主導の色合いが濃いと感じてしまいます。まだ、じっくりと内容を見ていないのですが、重点検討対象事業のについての分析はかなり詳しくされているようです。

けれども、もっと考えるべきことがあるのではないか?と思います。なぜならば、今日発行の広報。この行財政診断白書はとっても大事なものであるはずです。けれども広報の一面は「防災訓練」特集。位置づけ的には、もっと上位にあるであろう白書のことは、他の記事に埋もれてしまう感じで2面の角の方に載せてあるだけ。「皆さんのご意見お寄せ下さい。」となってはいるけれど、あまりにも小さすぎない?
 広報は毎回、載せるべきことや載せたいことも多く、かなりセレクトするのが大変だと聞いています。記事の大小で比較は出来ないけれど…。それにしても私はこの白書の冒頭で「情報共有」が重要というなら、そして市民から本当に意見が欲しいと思うなら、もっと目立つように取り扱うべきだと思わずにはいられません。
 市民からより多くの声を集めたいとするのなら、その姿勢を広報にも反映させるべきだと思います。広報発行日がプレス発表日と同じならなおさらです!


ところで、会派代表者の説明では、まずは、給与削減措置として、市長、助役、収入役、教育長は給料を10%減額し、期末手当を0.2ヶ月減額し、管理職は管理職手当を30%減額し、同じく期末手当を0.2ヶ月減額するとの報告がありました。ちなみに削減期間は今年の10月から2年後の3月までの2年6ヶ月間で、この期間については現市長の在任中のみ…とのことです。これによる削減額は1億391万円、年間では4千156万4千円です。でも、これだけではなかなか追いつかないのです。

 賛否両論あるものの、埼玉県志木市では行政パートナーとして市民が役所参加することで職員の削減へとつなげ、人件費の大幅削減へ向けた取組みを始めました。考えてみれば、もともとは役所の仕事は市民が自分たちで助け合いのもとでやってきたことです。時代とともに分業化、仕事の専門化も進み、次第に行政の仕事が増えてきたことは周知のとおりです。市民を安働きさせるのか!という批判もありそうですが、自治能力を再び活性化させる手段の一つにつながるのではないか?という側面で、私自身は注目をしています。現実は財政再建の一つのプランに過ぎないと言われたこともありますが、‘役所’を市民の手に取り戻すための第一歩かなと思っています。

 とにかく色々なことを考えなくてはなりませんが、一番重要なことは「市民に考えてもらう」ということのはず。それを思えば、今回の広報での白書の取り扱いに大いに不満。  
本当の「情報共有」をしていきたいという姿勢が感じられないのです。公共施設に白書を設置して、市民に意見をもらいたいのなら、市民の目に留まるように「白書設置中!ご意見募集」の張り紙をする等…もう少し配慮してもらいたいと思います。ただ、広報に載せただけで「情報公開」の役目を果たせたと完結させることはできません。おまけに、今回の広報では住民基本台帳ネットワークシステムについて別刷りの特別ページがありました。このページもとても不親切。議会の見解などはどこにも載せずに「交付手数料については、当分の間無料となります。」と書いてあるのはとても問題だと思います。何のために議会で議論をしてきたのか?非常に不本意だなと思えてなりません。「なぜ、当分の間」の措置なのかを当然書くべきではないでしょうか?情報の伝え方についてとても考えさせられた一日でした。

投稿者 hisaka : 2003年08月05日

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