« 矢祭町の静かさ | メイン | 政策過程を大事にしたい。 »

2003年07月26日

リサイクルでは解決しない。

  廃棄物会計についての学習会に参加をしました。廃棄物会計は、自治体の廃棄物やリサイクルに対して、一体どのくらいの税金を使っているのかを品目ごとに回収費用や処理、保管費用などの詳細までを調査して作成されます。これには、もちろん職員の人件費なども含まれます。昨年、初めて実施したのでまだまだ試行段階ですが、これによって明らかになる「ゴミ行政」の実態を見ると、私たちのライフスタイルそのものの転換でしかゴミ問題が解決できないことが鮮明になります。

 確かにゴミ処理経費は減っているかもしれませんが、リサイクル費用が減るわけでなし、大量廃棄が大量リサイクルへと変更しただけでは何ら実態変わらずだとわかります。要はゴミそのものを減らしていく努力が必要ですが、何でも「リサイクル」をすればいい…ような空気が流れているのは不安です。

 今、例えばコピー機はリースです。コピーという機能があれば事足りるので「リース」にするほうがいい…こんな発想をぜひ私たち一人一人の生活の中に取りいれていかなきゃ!という指摘がありました。洗濯機や冷蔵庫なども、リースして使っていくようになればいいわけです。もちろん「人の使ったものは・…」なんて発想もでてきそうですが、要はちゃんと消毒ができるように分解出来るとか、メンテナンスしやすい等など、製造者が「リース社会」の実現に向けた取組みを進めることが不可欠です。
 作る段階から、再利用や再使用を考慮しながら製造していく…でもこれを製造者に求めるためには、「リース社会」をつくりたいという私たち一人一人の決意や思いが出発点になります。環境に負荷のある製品を買わないように心がけるなど、消費者の態度によって供給側も対応が変化することは市場の原理だと思います。
 
 もはや、リサイクルでは解決しません。そのことを意識して、一人一人の生活形態や行動パターンをほんの少し変えること。例えばペットボトルや缶飲料ではなく紙パック飲料を購入してみる…とかレジ袋をお断りして‘マイバッグ’を持参してみるとか…簡単に出来ることがたくさんあります。
 「塵も積もれば山となる」ゴミ問題‘ゴミを増やすも減らすも’を的確に言い得ているなとしみじみ感じてしまいました。

投稿者 hisaka : 2003年07月26日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/421