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2003年07月14日

女性をめぐる課題は・・・。

  多摩市には「女と男がともに生きる行動計画」があります。それによればいわゆる「男女平等条例」の制定をすることになっています。けれども今のところ女性施策を推進する基本軸ともなれる条例制定をする目途はたっていません。
 行政の説明に寄れば「実効性」の問題だといいますが、そもそも「実効性」を求めるのなら、「実効性」がある条例、ない条例を判断する指標を教えてもらいたいなと最近考えるようになりました。条例を制定してもアクセサリーにしか過ぎない・…というのも一つの考え方ですが、条例を制定しなければ「実効性」を持たせる前段階の社会整備…特に‘意識’をどう変えていくのか?という部分についてすら出来ないのでは?という危惧があります。
 だけど何でもかんでも法律や条例としてルール化してしまう社会は息苦しい世界です。何のために条例が必要なのかを改めて問い直しながら、社会課題を解決するための手段としてルールを整備していくのは重要なことだと思います。

 女性をめぐる課題は男女平等に始まり、ドメスティックバイオレンス、パート労働、年金、リプロダクティブ・へルスアンドライツや夫婦別姓、シングルマザーなどなどがあります。けれども実はこれらの問題は女性だけではなく男性の問題でもあることが、よくよく考えればわかると思います。でも、あまり理解されにくいのが現実です。最近は政治家の「女性蔑視」発言がとりだたされていますが、なんて認識不足で低意識で配慮に欠けるのか…と思わずに入られません。
 でも、それに対して腹を立てているののは「いかにも女性」…そして「野党側」という構図でメディアも取り上げているように思います。私は男性たちがどう受け止めているのかについてもっと取材してもらいたいと思います。
 
 私は今、多摩市の中に一番実現させたいのは「相談窓口」の充実です。現在も相談を受付しているのですが、ほとんど相談業務があることすら認知されていないし、相談が殺到したとして、それに対応しきれるだけの体制が整っていないからです。
 ドメスティック・バイオレンスにかかる法律ができてから、各自治体では相談窓口を拡充しているそうですが、相談件数は年々増加しているそうです。相談件数が増加しているからドメスティック・バイオレンスも増加している…という問題ではありません。もちろんまだまだ見えないところに潜んでいるわけですが、いかに多くの人たちが安心して相談できる場所を求めているのかがわかります。
 多摩市の実態としても、なかなか正確には掴めないわけですが、相談体制をまずは確立しなければ、正確とは言えないまでも現状把握すらできないように思います。この問題をとってみても女性だけのものではないはずです。

 女性施策は「女性の人権」を主眼に置きながら進められてきた傾向は強く、「男女平等」と言えば、何となく一線画されるような雰囲気があったように思います。実際に今でも多かれ少なかれ存在するのではないでしょうか?でも、そのことが社会全体にとって価値があることを男性側の視点も取りいれながら、もう一度整理し直す必要があると思います。女性の働き方を考えながら、男性の働き方を見直せば、子どもが生まれたというのに、次の日から残業しなければならない状況は改善できるかもしれません…という風にです。

 都内各地から集まってメンバーが構成されている東京ネットの女性部会で勉強を積み重ね、情報交換をしながら、多摩市の女性施策へのヒントを得ていきたいと考えています。

投稿者 hisaka : 2003年07月14日

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