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2003年06月15日

焼きうどん的発想???

 町田市で行われた「焼きうどん的発想でまちを耕す!」という市民の会に参加しました。「私たちのまちのしくみを変えるには」というテーマで30分くらい話してもらいたいとのことでした。
 「焼きうどんてき発想」というのは・・・・固定観念にとらわれない新しい発想で・・という意味です。このキャッチフレーズをつけた張本人は20年前に居酒屋さんで初めて‘やきうどん’を食べて、非常に感激したそうです。うどん=ゆでるものという意識を大変革したわけです。素材をどう生かすか?それによっていかようにも味も変われば見た目も変わる!まさに新しいまちづくりの発想としてはピッタリではないでしょうか?
 ちなみになぜ「焼きうどん」が誕生したかというと、焼きそばの‘そば’が切れてしまったので急遽、うどんに変えてみた・・という逸話があるそうです。(本当かどうかは知りません。)

 「私たちのまちのしくみを変えるには」・・・私の結論では「自分が変わる」という一言で答えが出てしまうのですが、やっぱりそれで完結するにはあまりにもお粗末。事前にどうして議員になろうと思ったのか?、自治基本条例にかかわってどうだったか?などの話をして欲しいということだったので、今のところ私が考えている‘まちの新しいしくみ’の中で重要なポイントを話しました。
 とにかく私が考える一番のポイントは「議会の位置づけ」です。たいてい市民参加、市民参画、市民協働・…と言っても行政に対してのみのアクションであり、なかなか議会に対するアプローチをどうしていくか?という部分が見えてこないのが現状です。直接民主主義と間接民主主義との戦い!とも言える、議会をどう捉え、そして自分たちの場所として活用をしていくのか?というところを考えながら、議会と市民との垣根を乗り越える必要があると考えています。
 議員を‘先生’と呼ばなくなった時、私はいよいよ「焼きうどん」的発想が芽吹くと思います。そして新しくまちのしくみを変えていけるのではないかと感じています。

 行政権力も強ければ、議会の権力も強いのかもしれません。でもその権力ってどこから付与されたものなのでしょうか?「第3の分権」というように住民に対しても「自らの‘まち’は自らつくる」が実現出来るように権利を分けていくという発想があります。けれども、もともと権利を持っていたのは住民であり市民です。たまたま個々人が忙しくなりすぎて、自分自身の権利の一部を行政や議会にお預けしているわけです(お金を払っています=税金)。その意味で、私は分権というよりは返権、市民の持っている権利を返していく、戻していくという発想を持っていかねばならないと考えています。
 その発想は非常に心を楽にします。変な権力闘争や権利争いも起こすことは不必要だからです。だってもともと預けられていたもの、行政や議会の権力でも権利でもなく、市民のものであるからです。
 ただ、その権力や権利をどうやって戻していくのかが大事です。いきなり「ハイ、返します。あとは自分で何とかやってください!」と乱暴に言われたって困るからです。そのバランスをどうやってとっていくのか?そこに私自身は自治基本条例の存在があると考えています。行政と市民と議会が同じテーブルにつき、自分たちの‘まち’のこと、みんなで「権利について」を考え合うのだと思っています。
 市民は生き物だから‘まち’も生き物です。変化もするし育つと思います。ただ市民がカメレオンのように‘まち’の中で埋没していくのではなく、‘まち’がカメレオンのように市民の在り方によって色をまとっていく…私はそんなイメージを抱いています。今日の会のタイトルでも「まちを耕す!」となっていて、まさに自分たち自身で行動していこうという決意が感じられます。

 私は市民自治というのは行政区を越えていくと思っています。その意味で、隣の町田市で私と同じような意識を持っている方とともに新しい時代について意見交換できたことにうれしく思いました。

投稿者 hisaka : 2003年06月15日

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