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2003年05月20日

市民力で乗り切ろう!永山福祉亭

 高齢者社会参加拡大事業協議会の総会。これは3年契約での行政からの補助事業で、高齢者が地域でいきいきと暮らすためにと様々な仕掛けを考えながら進んできました。一つには永山商店街の空き店舗を利用した地域の拠点としての福祉亭運営を福祉部門、もう一つは世代を超えた交流をつくるためのお祭り(グラン多摩フェスタ)をメンイに映画の上映、小学生との陶芸交流、落語教室などの文化部門の二本立てで高齢者の社会参加を進め、高齢者の生き甲斐づくりのお手伝いをしてきました。

 ニュータウンでは、地域コミュニティの形成が高齢社会を乗りきる合言葉のようになっています。けれども永山地域では高齢化の進行地帯にも関わらずコミュニティセンターもなく、さらには高齢者が歩ける範囲にちょこっと集えるような洒落た場所もなく・・・というのが現状でした。そこで人が自然と集まれる場として考えたのがいわゆる近隣センター(商店街)にミニギャラリーにもなり、ミニライブハウスにもでき、そして一服出来る場所、喫茶店のような機能を兼ね備えて永山福祉亭をオープンしたのは1年半ほど前のことです。
 初めは福祉亭の運営を協議会の直営方式でなく進めていたのですが、どうも当初の福祉亭企画意図から考えてみて軌道修正を図るべきではないかという意見が出され、補助事業としては最終年と位置づけられた今年に何とかいい方向性を見い出す必要があるとして、約半年前に福祉亭リニューアルプロジェクトが結成されました。今日はそのプロジェクトから新方針が提示されました。以前との大きな違いは、運営メンバーがほとんど手弁当でやっていくとの決断です。これまでは、人件費をかけなければ福祉亭を切り盛りする人がいなかったので、収支において人件費の占める割合が大きすぎたとの反省があります。そこでまずは人件費の削減に着手してます。本来の補助金の目的を実現するために、もっと有効な活用をするためにはどうしても人件費の切り詰めから取り組まなくてはならないのです。・・・ということで、何とも苦しい市民事業の実態を反映した計画案が発表されました。いわばスタッフの志だけで運営しようとの方向です。その中で、少しずつ収益事業(軽喫茶)をこなしていけば、売上を獲得し、何とか来年以降もこの福祉亭を存続させていけるというわけです。心配なのは、スタッフの志の持続ですが、むしろスタッフも若いわけではないので志はあっても、体力的な心配の方が大きいかな・・・と個人的には思っています。メンバーはゆくゆくは自主運営を目指すためにも、自力で収益をあげられるようにと悪戦苦闘中です。
 補助金(東京都と多摩市が半分ずつ拠出していて、今年は8百万)は今年度で終了することが決定しているので、何とかこの事業の意義を行政にも理解してもらいたいとの思いは協議会のメンバー全員が一致するところです。そうすれば来年度以降も、少しの補助をもらいながら、福祉亭を軌道に乗せ、自分たちの目指す福祉亭の自主運営へとつなげていくことが可能だからです。(・・・という将来像を描いています。)
 でもとにかく厳しい!市民のてづくり事業の良さと大変さがヒシヒシと感じられます。当然のことですが、儲け主義ではありません。その中では、私自身はどうにか福祉亭の利用者をまずは増やしたいと考えます。メニューなども一新し、日変わり定食は1日限定20食ですが、人気は少しずつあがってきているみたいです。メニューは一ヶ月前から公表されているので、事前にチェックをすれば食べたいものに出会うことが出来ます。その他、利用者の交流として囲碁、麻雀などの活動、相談事業として在宅支援センターと連絡をして高齢者の健康相談などを受けつけもします。そして今年度はサポート隊を結成して、高齢者の知恵を生かしながら子育て支援をしていくことも企画しています・・・・と盛りだくさんのメニューが提示され、とにかく福祉亭が地域の拠点として地域に愛される場所にしよう!というのが一番の目標です。今年度の事業方針を聞けば、こなせるのかどうかは心配なものの、少しは利用者の幅も広げられる可能性があります。だから期待をしてしまいます。
 飲食事業で何とか運営資金をつくり、そして福祉亭を維持する・・・ここを拠点にした地域交流をつくり、見知らぬ人だらけが集まって人と人とのつながりが希薄なニュータウンに新しい展開を作りたいと思っています。
 その道のりは険しいわけですが、今年一年の中で福祉亭がやっぱり永山地域に必要だと市民の人たちに思ってもらえるように、惜しみなく自分の力(市民力)を発揮している仲間に陰ながらの応援をしたいなと思っています。
 
 私が地域活動に一番最初に参加したのが、この高齢者社会参加拡大事業協議会の発足以前に行政が主催した懇談会でした。行政の補助金を使って活動をしていること、その意味では補助金をどうやって使いこなすか(全額使うことではなく、いかに有効に補助金を使って目的を達成しようとするのか)に対する市民の議論を聞くことは、非常に価値があるなあと感じます。補助をあてにしないで、事業を上手くまわしていきたい・・・・でも補助がないとまだまだ展開が難しい・・・という苦しい立場で市民力を最大限活かす辛さ、楽しさを目の当たりにしてます。


★ぜひ、リニューアルした福祉亭をちょっと覗いてみてください!そしてご意見やご提案をお寄せ下さい!市民でつくるためには・・・みなさんの声こそ、今、一番必要としています★

投稿者 hisaka : 2003年05月20日

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