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2003年04月09日

政策その③ お父さんお母さん一緒に子育て

 多摩市の子育て支援は充実していると言われています。さらに今年度から公募市民を含む「子育て市民検討委員会」が発足しました。2ヵ年計画で多摩市の18歳までの子ども環境整備方針をまとめるようです。
 私は大学時代、未完成品として先生に十分に評価してもらえなかった論文を書きました。そのテーマが「多摩市の子育て支援について」でした。当時、私は「女性が女性を支える仕組み」を考えていました。というのも、保育園の待機児の問題を耳にすれば「行政も頼れない」と思い、そして家庭での育児はどうかと言えば、昔よりは解消されつつありますが、以前として家事や育児が女性の仕事になったまま・・・つまり「男性も頼れない」状況があるわけです。それなら女性自身がもっと積極的に女性支援をしながら、女性全体の地位向上を確立すればいいと思っていたのです。これもまた、今思えば、非常に偏った見解かもしれないと思うわけですが、私自身がイメージをしていたのは、「子育てを卒業した女性」と「子育て真っ最中の女性」とをつなぐことで女性自身が女性の助けをかりることで、「女性」の社会での活躍の場所をもっと広げることができると考えていたのです。
 今で言う「ファミリーサポート」の仕組みをつくれば、私の母親世代の人たちの活躍の場所を地域で作ることできます。そしてニュータウンという閉じられたコミュニティの中で孤立している子育て中の女性も救うことができるかもしれないと感じていました。これには、やはり私の母親が知人の子どもを保育園に迎えにいき、延長保育を受けられない時間帯のフォローをしている姿を見てきたことの影響が大きいと思います。私は母親の姿を見ていて、母のように少し時間もあり、余力もある人たちの「何かしたい!」という気持ちを応えるため、「ファミリーサポート」の仕組みに可能性を感じていました。
そして、私が就職をして、私のように定刻で仕事を終え、いわゆるアフター5を満喫できる立場と、夜遅くまで残業に追われる友人を見てみると、彼女たちが結婚して育児をするようになるとき一体どうするんだろう?彼女たちは仕事もバリバリこなしたいと考えているんだから、私が何か彼女たちのお手伝いが出来ないだろうか?と思案した時もありました。

 これまでの育児支援と言えば、どちらかというと「働く女性向き」でしたが、多摩市でも理由を問わないで保育サービスを受けることができるなど、「育児中の女性」に向けてサービス内容を拡大していると思います。特に母親が日中、ずっと家の中で子どもと向きあっていることの辛さを少しでも解消できるようにと子育て相談体制、子育て広場、児童館でも幼児プログラムを設け、母親ネットワークのつながりをつくるコーディネートをしています。公民館でも保育室の開放デーも大人気です。自主保育活動も活発です。

 でも、やっぱり「お父さん」の顔が見えないのです。まだまだ育児が母親の仕事になってしまうのだと思います。でも、その理由は「男は仕事、女は家庭」という昔のように性別役割分業意識が根強いからではありません。むしろ私は「男性はかわいそうだな。」と思います。育児に関わりたくても、十分な時間を持てない現実があるのです。子どもが誕生したと言うのに、出産に立ち会うために会社を休んだからと次の日からは残業をする・・・というのが男性の多くが置かれている状況だと思います。私もそういう男性を何人も見てきました。その意味では会社の経営方針の中に「全員育児休業義務づけ」をしてもらいたいと考えています。生活者ネットワークでは「男性の育児休業を義務づける」としています。女性も男性も育児休業を取得することができるのに、なぜか取得するのは女性ばかり・・・・という状況を変えるためには、まず男性にも育児休業を取得してもらうようにしなくてはなりません。だから「義務づけ」と表現されています。
 でも私は、そもそも「子育て」にお父さんもお母さんも一緒に関われなくてはいけないので、どうせなら「全員育児休業義務づけ」でもいいと思っています。「義務づけ」というのは好きではありません。けれども、育児の負担を分かち合うと言う意味での「義務づけ」ではなく、子どもの成長を一緒に喜び合うという観点で私は「育児休業」を考えています。


   ★ぜひ、政策に対するご意見やご提案などおよせください★

投稿者 hisaka : 2003年04月09日

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